隆の導火線

隆の導火線

ほとんどトランペットかロードバイク、料理の話。

Blast! Music of Disney

3週間ほど前、ブラストを観に行ってきました。

 

ブラストは一言でいえば、アメリカのサーカス的マーチングバンドです。

アメリカって、スクールバンドでマーチングやっている印象があって、フットボールとかのハーフタイムに演奏したりするんですよね。

たぶんですけど、そこで鍛えられた精鋭が集まったところかな、と思ってます。

 

金管楽器や打楽器を持った人が吹きながら動き、バトンを持った人がバトンを投げて踊る。そんなステージです。

特に、金管楽器のビッグバンドのような激しいサウンドと、曲芸のような超絶パーカッションが売りなんじゃないかと思っています。

 

聴いて凄い、観て楽しい。

ブロードウェイをはじめ、世界中で公演をしている集団です。

 

高校生の頃に行ったことがあるんですが、今回は演目が変わる、ということでいの一番にチケットを購入していってきました。

 

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そう、今回はディズニーとコラボレーションする、ということで非常に期待度が高かったです。

 

少し話は変わりますが、吹奏楽部とディズニーって相性いい気がしますね。

ディズニー音楽がブラスセクションを多用した楽曲が多い、というだけでなく、音楽と演出をコラボレーションさせる、というのが高校吹奏楽部の演奏会の演出を思い起こさせるからでしょうか。

 

まあそんなこんなで、今回は国際フォーラム ホールC。

初日に押さえただけあってあって、7列目と好席位置。

 

ディズニーの世界観はどこまで入れてくるのか、と期待しながら開演を待ちます。

始まったのは、ファンタジアのような世界。

無言劇のような、主人公(背が高いフルーティスト)が演奏しながらいろんな音楽を奏でていきます。

曲もファンタジアで使われた曲が何曲かありました。

 

そして、相変わらずのドラムの超絶技巧。

スネアだけのはずなのに、見ていて何をやっているのかよくわからない。

素晴らしい演奏技術とエンターテインメント性でした。

 

中間の休憩では、ロビーでフラッシュモブ

 

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というか、みんな休憩時間になったら我先にとロビーに向かっていたのでみんな知ってたんでしょうね…

サプライズではなく定番なのかもしれませんが、本気のお遊びといった感じのエンターテインメントでした。

 

後半はディズニー映画の曲が使われて、前半のファンタジアとは少し雰囲気が変わりました。

全体感としては、そんなにディズニーの世界観を中心に作りこんだ、というよりも、ブラストの世界観にディズニーの音楽をのせた、という感じ。

ミッキーを思い起こさせるような曲は少なかったですね。

 

やはりエンターテインメントはこうでないと、と思わせるショウでした。

吹奏楽やクラシックの演奏会って、結構みんな表情が暗いんですよね。

いや、真面目で真剣なのは伝わってくるんだけど、楽しそうな曲なら楽しそうに演奏してほしいよね。

観ていても楽しくさせる、やっぱりブラストは素晴らしかったです。

 

でもね、でもね…

 

ディズニー×マーチングと言えば、やっぱり最初にこれが頭に浮かんじゃうわけで。

 


Future Corps - Give It One

 

Future Corpsは、アメリカのディズニーワールドに昔いた、伝説的な集団です。

ブラストよりも小規模ですが、かなり近い楽器構成です。

 

しかし彼ら、キチガイじみた演奏をします。

超絶ハイトーンに代表されますが、どんだけ吹けるんだ、と今見ても驚愕します。

 

これと比べちゃ駄目なのはわかってるけど、これが見てみたかったんだよ…

ドラムはこれに近いぐらい驚愕の演奏をするブラストなんだから、トランぺッターもこういうの揃えてほしいな(笑)

 

また来年もブラスト来るみたいですよー

トランペットを吹くときに最も大切にしていること

楽器を演奏するときに、ゆるぎない指針があるとそれだけで上達が早くなるのではないかと思っています。

それは、人によって大きく違うところと思いますが、例えば一つの教本だったり、誰か尊敬するトランぺッターだったりすると思っています。

 

俺にもそれは一つあって、自分の好きなトランぺッターの語録がそれにあたります。

 

自分が最も好きなトランペット吹きは二人いて、故ロルフ・スメドヴィック氏と故アドルフ・ハーセス氏です。

 

ロルフ・スメドヴィックは金管五重奏エムパイヤ・ブラスのトランぺッターです。

自分が初めて聞いた金5の音源であり、あの時の衝撃は忘れられません。

クラリネットを吹いているようなスムーズなハイトーンの速指が、よく聞くとトランペットだった。

殆どのトランペットって、音色や音程にクセがあるため、なんの音をなに管で吹いているか、聞けばだいたいわかるんですよ。

でも彼のトランペットだけはなんの音かわからなかった。

完璧な音程。完璧な技術。

あそこまで人間離れした精緻なトランぺッターは他に知りません。

 

はあはあ…(*´Д`)

しまった、興奮して話がそれてしまった。

 

そうではなく、今回はもう一人の方。

故アドルフ・ハーセス氏です。

この人は半世紀以上にわたって、かのシカゴ交響楽団で首席奏者を務めあげた最強のトランぺッターです。 

伝説は枚挙にいとまがありませんので割愛しますが、少し調べるだけでいくらでもヒットします。

 

このハーセス氏がいつかのレッスンで弟子に言ったものだと思いますが、それをメモしたものが自分のバイブルです。

 

ハーセス・レッスン・メモ*1 

メモはティム・ケントが巨匠、アドルフ・ハーセスとのレッスン中にとられました。

  • 練習セッションとすべての演奏
  • すべての音域とボリュームでロングトーンの練習をしなさい。
  • シングル・タンギングのスピードとダブルおよびトリプル・タンギングのスピードをオーバーラップさせてください。
  • ソルフェージュ - 視唱 - オーケストラからの抜粋と練習曲をマウスピースでバジングしなさい。
  • 美しくそしてありのままのふさわしい時があります- 両方を使用しなさい。
  • サウンドはあなたがあれこれをどのように行うかの基準です。
  • メロディ(旋律)を演奏することは非常に重要です。技術的なパッセージでさえもトーン(音)の重要性を知ってください。
  • 高音域の曲を演奏をするのに練習のためにさらに高いノートからピック・オフ(むしり取る)してください。
  • 覚えていて下さい。 - 不安定な高音域はノートをヒットするという気を緩めることが原因です- むしろ塊をテイク(取り)しそしてブローします。それが素晴らしくなるただ一つの方法です。あなたがすべてのノートで気を緩めれば耐久性が失われ、そして全体的なサウンドは吐き気を覚えるようなものになります。
  • 一貫させなさい、そして決して練習してはいけません。何時もパフォームしなさい。
  • 演奏する場合身体にどんな緊張も持ってはいけません、常にリラックスすることを学びなさい。
  • スラーに賛成しません、そして実際どんなノートにも賛成しません。
  • 45分だけの練習セッション、それがバドが行うことである。
  • あなたのチョップスはどこも調子が悪くありません。あなたの心はそれらを台無しにしています。高音域は低音域よりフィジカル(肉体的)ではありません、それらが同じくらい容易であるべきであり同様に丁度良くサウンドするべきです。そのそのような問題を行なわないでください。この習慣は作り出され結局去るでしょう。しかしながら、この悪い習慣を取り除くために、1つの方法だけがあります。また、それは毎日演奏することにコンセプト(概念)を適用することです。
  • すべてのレンジ(音域)で音程の合った良いサウンドさせるためにアルペジオを演奏し、そしてサウンドを聞いてください。
  • バドは歌手が行うようにエクササイズを演奏します。
  • すべての高音域のメカニックについて考えないでください、ただ演奏しそして聞いください。
  • ノートが美しくサウンドしている場合は音程が合っています(逆もまたしかり) 。
  • よいサウンドと同じラインに沿ってアプローチしてください。そうすればイントネーションはまたそこに来るでしょう。耳は仕事をすべて行うでしょう。

 

この語録のいいところは、精神的であいまいな部分と、実際の演奏に際した具体的な練習方法のどちらもがバランスよく書いてあることです。

メンタルもフィジカルも、その両方が大切ということです。トランペットという楽器においては特に。

そしてこれらの指摘は全てが重要ですね。全部のコメントで語れます。

 

その中でも、一番好きなことばがこれ。

 

「練習してはいけません。パフォームしなさい」

 

この言葉は、それまでロングトーンとかタンギングとか、メカニカルな基礎練をたくさんやってきた自分にとって非常に衝撃的でした。

 

performそのものの意味としては、「果たす」「演じる」「演奏する」等の意味があります。

「果たす、成し遂げる」というところから感じ取れるニュアンスとしては、どちらかというとプラスの意味があると思います。

自分の中でのパフォームの日本語訳は、「魅せる」です。

 

楽器を構えて、音を出し始めた瞬間から聞いている人のことを意識する。

それがただのウォームアップであっても、ロングトーンであっても、常に誰かを魅了できるような「音楽をする」こと。

たとえ、聴いている人が誰もいない部屋で吹くときでも。

 

これを考えるようになってから、自分の感覚が大きく変わったように感じます。

まず、すべてが音楽的になりました。

楽器を吹くことに技術的な要素を考えていたのが、楽器が音楽をするただの手段のひとつであることが理解できたというか。

そして、自分の出す音に心を込められるようになりました。

 

そうなると、楽器を吹くことへの集中力が上がりました。

特に技巧的に難しいところ、例えばハイトーン域での「音を当てなきゃ」という雑念とかね。

 

自分の楽器を演奏する際の、これからも大きな指針になり続けることは間違いないです。

 

最後に。

 


ショルティ指揮 『展覧会の絵』 Part1/2

 

やはり、ショルティシカゴ交響楽団が最高です。

吹奏楽部・吹奏楽サークルの男女比について考えてみる

大学で吹奏楽サークルに入って

そういえば10年前に大学に入学して、不思議に思ったことがあります。

それは、吹奏楽サークルの男女比がほぼ1:1だったこと。

 

中高は男子校で吹奏楽部に入ったから、男女比は10:0でした。

大学に入ると、きっと女性の方が多いんだろうと思って(こっそりとわくわくして)いたのですが、意外とそんなことはなかった。

 

時は経って、今はOBバンドにいますが、今でも男女比は1:1ぐらいをキープしています。

さらに年を取ってくると、男の方が多くなる…のかどうかは知りませんが、年齢によって男女比は変わっているのではないか?と思い、ちょっと考えてみることにしました。

 

小中高の吹奏楽における男女比

小学校にいた頃は、クラブ活動でマーチングバンドがありました。

確か、全員女の子だった。

しかも、女の子は半分以上は入ってたような気がします。

自分は歌を歌うのが好きで楽器にも少しだけ興味はあったけど、とても男が入れる場所ではなかったのを覚えています。

 

そして小学校で楽器をやっていた女の子の大半は、中学に入って吹奏楽部に入ったようでした。

一方、大学に入ってから久しぶりに開かれた小学校の同窓会では、女の子全員、中学か高校で吹奏楽部をやめてしまったようでした。

トランペットやってた子と話せるのも少し楽しみにしていただけに、その時は少し残念に感じました(笑)

 

加えて中高の吹奏楽部では、大学の友達に聞くと、やはり多くは女性が多いようでした。

男子校からするとそういった友達が羨ましくて根掘り葉掘りそのハーレム状態について質問するんですが、決まって「そんなにいいもんじゃないよ」と返されていました。

 

やはりでも、小中高では女性が多い、というのは間違っていないようです。

 

年代による男女比の変化

上記のことについて、実際のデータが欲しいと思って調べてみると、いくつか出てきます。

そして同時に、昔の吹奏楽部は逆で男ばかりだった、との話も出てきます。

 

それはいつ変わったのか。なぜ変わったのか。

時系列的な変化はいくつかの考察がされており、論文などもネットを通してみることができます。

 

ci.nii.ac.jp

fuksi-kagk-u.repo.nii.ac.jp

 

詳細は論文を読んでもらえばいいと思いますが、簡単にまとめると下のような感じです。

 

  • 日本の吹奏楽部は戦後、昭和20~30年(1940年代)から始まった。
  • 1960年頃までは、ほとんどが男性で構成され、「吹奏楽=男のやるもの」だった。
  • 1960年代に、「受験激化による男子の部活離れ」「ギターブーム」「東京オリンピックによる運動部ブーム」によって、男の吹奏楽部員が減っていった。
  • 同時に、女子の高校進学率の上昇、男女の社会通念の希薄化により、女性の吹奏楽部員が増加した。
  • 1970年にはほとんど男女比1:1になり、更に男女比の逆転が進む。現在では男女比はおよそ1:9になっている。

 

原因として挙がっているものはいずれも、さもありなんと頷きたくなるものばかりですが、その中でもロックによるギターブームは大きいんじゃないか、と思います。

1970年には1:1だった男女比が、なぜ1:9までに至ったかを考えると、やはり「男女の社会通念」の変化だと思います。

 

つまり、最初は「吹奏楽=男子のやるもの」だったのが、1970年に壊れてから現在までに、「吹奏楽=女子のやるもの」に再構築されたんじゃないでしょうか。

流れとしては、男女比が女性優位に傾いてくると、さらに男は恥ずかしくて吹奏楽部に入りにくくなる、という循環が続いた結果、ロックブームも相まって「男はギターで軽音楽、女は管楽器でクラシック」の模式図が定着していったんじゃないかと考えています。

 

ただ、これらの文献やネットの情報では、「年代による男女比の変化」に関する考察はされていても「年齢による男女比の変化」に言及されている情報はありませんでした。

 

中高では女子90%なのに、なぜ大学では50%ぐらいまで低下するんだろう…

 

年齢による男女比の変化

やはり少年少女にとって、「男はギターを嗜み、女は管楽器を嗜むもの」という概念が定着しているのではないかと思います。

少なくとも、俺を含めた数割の中学男子が、ロックに憧れてギターを手に取っています。

そして嗜みだからこそ、習い事としての水泳、ピアノや習字と同じように、成長とともにやらなくなる人が多いんじゃないか、と思いました。

 

幼いころにやっていた習い事は、大人になってもやっているとは限りません。

むしろ、やめてしまう人の方が多いんじゃないかと思います。

ギターも同じで、中学にギター買った友達のどれだけが今まで続けているか。

 

そしてここからがポイントですが、大学ぐらいになるとそういった「ライトにやっていたい層」が減り、結局男女比1:1というところに落ち着くんじゃないかと思っています。

つまり「何かに真面目に取り組もうと思ったときに、男女は関係ない」ということです。

 

社会通念的に「吹奏楽部は女がやるもの」となっている今では、女子は周りに流されて吹奏楽部に入るし、男子は恥ずかしくて吹奏楽部に入りません。

それが、「意外と面白くなかった・もう飽きた」と多くの女性が吹奏楽から離れ、「やっぱり音楽を続けていたい」と端から意識の高い男性が吹奏楽に残る。

結局残るのは「やっぱり音楽やりたい」と思っている人たち。

そしてその集まりが大学の吹奏楽サークル、という図式です。

 

ところでネットで見つけた情報で、興味深い内容がありました。

「コンクールなどが強い中高の吹奏楽部ほど、男女比が1:1に近く、逆に緩い吹奏楽部は、女性が多い傾向に強い」というものです。

 

確かに、と納得するところがあります。

周りの共学校を見渡すと、そういう傾向にあるような気がする。

統計はないし思い込みかもしれませんけど、それが事実と仮定して考察してみます。

 

軍楽隊に端を発する日本の吹奏楽界は、特に昔は軍隊式でスパルタな練習だったんじゃないでしょうか。

それだときっと、女性は入れなかったんじゃないかと思います。

そしてその名残はどこか今でも引きずっているところがあり、吹奏楽というと「文化部にして体育会系のようだ」と言われることもある、厳しい雰囲気があります。

強いところは、今でも軍楽隊要素が残っているところが多いんじゃないでしょうか。

熱血的指導、汗と涙、気合と根性。

コンクールに勝つために練習する。

そういうところだと、中高の少年少女であっても、上記した「やっぱり音楽やりたい」層しか生き残れない、とも考えられますかね。

 

うん、なんかすっきりした。

男はギター、女は管楽器。そんな社会通念の構図があるような気がします。

そしてそれは、年齢とともに変化して、大人になるごろには男女が均されることで、少なくとも吹奏楽サークルの男女比は中高のそれと変化する。

 

誰か、「コンクールなどが強い中高の吹奏楽部ほど、男女比が1:1に近く、逆に緩い吹奏楽部は、女性が多い傾向に強い」のかどうか統計を取ってくれないかなあ。

シネマ・コンサートという最上級の贅沢

シネマ・コンサート

先日の日記で、バック・トゥ・ザ・フューチャーのコンサートに行ってきた話をしました。

 

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映画とシンクロさせながら演奏していて、見に行った時はそんなことをやるなんて知りもしなかったもんで、とんでもないことを思いつくもんだ、と非常に驚きました。

そして同時に、とても感動しました。

 

帰ってきて調べてみると、これは「シネマ・コンサート」というそうです。

アメリカでは数年前からやっているらしいですが、日本には2015年から本格上陸とのこと。

 

未体験。まったく新しい、ありそうでなかったエンターテインメント。

今、映画を見るうえでIMAXとか3Dとか、更には4Dとか色々とオプションがありますよね。

もはや「普通に」映画を見る時代ではなく、付加価値を付けて映画をみる時代になってきたとも言えます。

 

映画を見るのに1万円。そういうと非常に高額ですが、それに見合うだけの感動が自分にはありました。

 

そして前回、BTTFを見に行った時に発表されたインディ・ジョーンズと、パンフレットに挟まっていたタイタニックのシネマ・コンサートもチケットを取ったので、見てきました。

やはり、素晴らしかった。

 

タイタニック in Concert

4月10日。やはり国際フォーラム ホールAにて。

 

超有名映画のタイタニック、映画では2度ほど観たことありました。

レオナルド・ディカプリオの若かりし頃ってイメージが強いですね。

3時間近くある大作なので、演奏する方も疲れるんじゃないかなーって思いますが、まあ音楽は静かなイメージだし、むしろBGMないところも多いんじゃないか。

というところまでが予備知識。

 

ですが、見終わってみると、全然そんなことありませんでした。

この映画も、シネマ・コンサート向きだと思いました。

 

ケルト音楽

前回のバック・トゥ・ザ・フューチャーもそうだったんですが、シネマ・コンサートでは「映画の中の世界で流れる曲」についてはセリフと同様、録音を流すルールっぽいです。

 

ただし、今回のタイタニックでは例外がありました。

それが、ケルト音楽。

 

船の中でアイリッシュダンスを踊るシーンなど、幾つかの場面でケルト音楽が「映画の中で演奏されるシーン」がありましたが、これだけは実際に演奏していました。

確か、バグパイプアイリッシュフルート、フィドルの3人がソリストとしていたと思います。

 

なんで例外なのかなーと思ってよく映画を見ると、その理由がわかります。

主人公ジャックがアイルランド出身というのが大きいですが、タイタニック号そのものがアイルランド人のアメリカへの移民の話です。

その故郷の音楽として、象徴的に使われるのがケルト音楽なんですね。

特殊な楽器になりますが、3人だけオーケストラとは別のひな壇でスポットライトを浴びて演奏していて、映画の時代背景を強く感じさせてくれます。

 

それからタイタニックでは、合唱、ソロヴォーカルもいました。

音楽でも声楽でオルガンのように聞かせるシーンがあって、これも素晴らしかったのですが、やはりタイタニックセリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」とケルティックウーマンの「You Raise Me Up」ですよ。

 


Celine Dion - My Heart Will Go On (Live) [HD]


Celtic Woman - You Raise Me Up (and Concert Closing, live at the Slane Castle)

 

当然本人ではないですが、これが生歌になると感動が数倍に膨れ上がります。

この2曲、曲だけで感動できるのに、映画付きとかもうね…

 

いやあ、感動しました。

3時間という長さを感じさせない、素晴らしいショーでした。

 

インディ・ジョーンズ in Concert

前回のバック・トゥ・ザ・フューチャーを見に行った日にインディ・ジョーンズE.T.の発表、その夜に先行販売が始まりました。

1枚1万円近くと結構高額だったので、ちょっとビビッてインディ・ジョーンズだけ速攻で購入しました。

 

そのおかげもあり、なんと国際フォーラムホールAの、前から5列目。

こんなにいい席を取ったことってこれまでなかったので、かなり興奮しました。

オーケストラが近い!

前の方は表情まで見えます。

 

メインの曲は誰もが知っているレイダース・マーチですが、結構頻繁にテーマが使われるし、トランペット的においしいから聞いていて楽しかったです。

席が前過ぎてあまり見えなかったんですが、トランペットが8人ぐらい?とにかくたくさんいました。

確かに、音高いし連発しないといけないもんね…

大変そうだなとは思いましたが、完璧な演奏で満足できました。

 

そしてやはり、映画が盛り上がっているシーンでは音楽を聞き逃して悔しい思いも(笑)

しかし、その悔しさも含めて贅沢な悩みとして楽しむことができるのがいいところですね。

 

ちなみに、今年はジョン・ウィリアムズ・イヤーだそうで、彼がBGMを作曲した映画として今回はインディ・ジョーンズE.T.のシネマ・コンサートを開催する、とのことでした。

彼は今84歳で還暦とかでもないので、何をもってジョン・ウィリアムズ・イヤーかはわかりませんが。

他にも、少し前ではハリー・ポッターのシネマ・コンサートのシリーズ第一弾もやっていたそうです。

 

しかし、ジョン・ウィリアムズと言えば、山ほど有名曲がありますよね。

 

ジョーズジュラシック・パーク、スーパーマン

きっと来年からもジョン・ウィリアムズ・イヤーは止まらないような気がします。

 

色々聞いてみたいですね。

 

…早くスター・ウォーズ来い!

 

と思っている人はきっとたくさんいるはず…!

日本にいながらアジア旅行

御徒町へお買い物

 

うちから割と近いのもありますが、御徒町が好きでよく買い物に行きます。

 

ワイズロード(3店舗もある)にアートスポーツと、自転車用品屋が多いからそこを巡るだけで楽しいのはありますが、それだけじゃなくやはりアメ横がワクワクしますね。

活気があって、なんだか雑多にものが売られている。東南アジアの市場に近い雰囲気を感じます。 

 

その中でも自分が好きな店が二つあります。

 

ひとつは大津屋。

かなりの種類のスパイスが格安で売られています。

カレーや中華に使うスパイスは、だいたいここで購入しています。

 

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上の日記でも書いていますが、インドカレーを作るのにスーパーで買ってるとスパイス集めがとてもお金がかかるのですが、ここは多くて安い。

しかし、量が多いのでものによっては使い切るまでに数年かかります。

複数回買ったのは、唐辛子と胡椒と花椒ぐらいです。

 

もう一つは小島屋。

こちらはドライフルーツとナッツ類が種類豊富で、こちらも安い。

妻が好きなドライいちじくと、朝ごはんにパンに乗せたりするアーモンドをいつも買ってます。だいたい1kg単位です。

 

そしてそして、先日さらにいいところを見つけました!

 

アメ横地下街

アメ横を歩いていると、やっすいスポーツアパレルを売っている店と店の間に、唐突に看板が見えます。

 

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え、アメ横って地下あったの…?

地上のフルーツや海産物のたたき売りはいつも見ているし、有名だと思っていたけれども、地下にも店があるなんて知らなんだ。

しかも、食品街とな?何が売ってるんだろう…

 

しかし、なんだか怪しげな階段です。

昔の地下鉄の入り口というか、人気の少ないトンネルというか、不穏な感じ。

アメ横ほど人は多くないみたいだし。

 

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階段を下りると、早速中国語でお出迎え。

読めない…

 

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電脳?Qなんとか?

日本語書いてないの?

 

少し歩いていて思いましたが、ここ、日本じゃない…

完全に東南アジアの市場や…

 

飛び交う外国語(多分中国語)、日本人なんていないんじゃなかろうか…

全長50m程の市場の中で、自分以外に日本人は一人しかなかった気がします。

 

そしてもちろん、売っているものも変わっている…

なんとか醤、辛そうなのを買いたかったですが、中国語が読めず結局買いませんでした。

味の素の大袋も売ってるけど、会社ロゴ以外はタイ語だし、めっちゃ安い。

 

海産物も物珍しいものが多いです。

 

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手前のケースの中では、袋に詰められたスッポンが元気にバタバタしてました。

食べるの、これ?

 

野菜も見たことないものがたくさん。

 

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しかも、1個100円とかそんな感じで、めっちゃ安い。

輸入食品屋ってもっと高いんじゃないの?向こうの現地価格なの?

 

感動したのは、タイ系のハーブが充実していて、かつ安かったこと。

パクチーはもちろんのこと、レモングラス、コブミカン、カーなど、うちでタイ料理がはかどりそうなのが現地価格(?)で売っていました。

 

そして一番感動し、衝撃を受けたのが肉屋さん!

 

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むきだしで肉が積んである!衛生的にどうなのこれ!

…というのは衝撃を受けましたが。

 

感動したのは、この豚バラブロック。

なんと、皮付きなんですよ!

 

俺は大学3年で沖縄旅行に行ってからというもの、ラフテーが好きになりました。

普通の豚角煮と違い、泡盛を煮詰めた複雑な旨みがたまりません。

 

そして、それ以上に!

あの豚バラについている、皮のプルプルなことよ!

煮凝りのような、舌に吸い付く旨さの塊。

 

これが再現したかったのですが、全然皮付きの豚バラが売ってない。

沖縄じゃ普通に手に入るのに、スーパー、肉屋、肉のハナマサ、どこにもない!

通販だと送料バカ高いし、くそぅ…

 

それが!ここに!

 

感動してすぐに買って帰りましたよ。

しかしね、あの肉。

そのままスーパーの袋にダイレクトインしやがりましたよ。

一応2重だったけどね。

帰りに肉汁漏れないか不安だったよ。

 

衛生環境にシビアな人は絶対使えないと思いますが、俺は「火が通ってれば大丈夫でしょ」派なんで、価格や品ぞろえが非常に魅力でした。

同じ感覚をお持ちの人は、是非行って買ってみてください。

そうでない人は、怖いもの見たさにどうぞ。

 

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あ、階段の上にちゃんと書いてあったのね…

ロードバイクにおける上半身の使い方

ロードバイクを練習し始めて最初は、ペダリングの試行錯誤から始まりました。

本も読んだりしましたが、結局自分でからだの作りを調べて、どのように自転車の上で発揮するかを考えて漕いでいました。

半年ぐらいで、ある程度頭の中の理論と感覚が一致してきたので、ここに書き記しておこうかと思います。

 

体幹の筋肉が重要だと言われていますし、練習していて確かにそう思いました。

体幹の筋肉を意識するうえで重要なのは、筋肉(骨格筋)の働きには2種類あることを認識しておくことです。

 

ひとつは、関節を動かす働き。

もうひとつは、外力が関節を動かそうとするのを止める働き。

 

体を動かすだけではなく、体を止めるための筋肉。拮抗筋といういい方もします。

ロードバイクを乗るとき、これが非常に重要でした。

 

要所について、へたっぴな絵で説明していきます。

 

姿勢を保つ(体幹の筋肉全般)

ロードバイクは非常に前傾姿勢になりますが、その体重を支える(体が接触している)のはハンドル、ペダル、サドルの3点になっていて、この体重配分が大切になってきます。

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簡単な話ですが、ハンドルをもって体重を手で支えたり、サドルに体重を預けるとペダルにかかる力はその分減ります。

しかしロードバイクは前傾姿勢。

背中(脊椎)は体重がかかっているので曲がろうとします。

その姿勢を保つためには、動き続けるペダルよりも、動かないハンドルかサドルに体重を預けるのが楽ですが、動き続けるペダルのみに体重をかけるためには脚の筋肉だけでなく、前傾姿勢を保てる脊椎周りの筋肉が必要になります。

当然背骨回りなので、曲がろうとする背中を伸ばす脊柱起立筋が重要なのはもちろん、胸郭ー骨盤に挟まれた不安定な腰椎を安定化するための、腹筋群が重要になってきます。

 

これらで必要になるのがまさに、体幹というやつですね。

プランクという筋トレがおすすめです。まあ調べれば山ほど出てきます。

ときどき続けて、数日で飽きて辞めてしまうのですが、続いている時は自転車にも影響が分かりやすく出ている気がします。

 

股関節を動かす(腸腰筋、腹直筋)

片足の重さは体重の約18.5%あります。体重60kgならおよそ11kg。

これがペダルを踏むとき踏んでいない側にかかっていると、踏む力が-11kgになるだけでなく、逆側のペダルに-11kgの力がかかり、理想的には-22kgのペダリングロスが生じます。

だから、自転車をこぐときは「踏んでいない側の足」をいかに持ち上げるかが非常に重要になってきます。

ちなみに「引き足」とも呼ばれたりしますが、別にペダルを持ち上げる力をかけるわけではないのでその名称はちょっと違うと思っています。

 

腹筋運動は腰椎の屈曲運動だけでなく、股関節の屈曲運動時にも筋肉の緊張があります。

腹筋運動の絵をかいたらわかりやすいんじゃないでしょうか。

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 これって、自転車を漕ぐときに似てませんか?

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自転車は片足ずつですが、足を持ち上げる動作には腸腰筋が主体となって働きます。

腸腰筋。聞きなれないですが、ビキニライン?ち○この両脇に走っている筋肉です。

トレーニングは足を持ち上げるスタイルの腹筋がおすすめです。 

 

背筋群(広背筋、脊柱起立筋)

背筋は脊椎を曲げるだけでなく、特に広背筋を中心に「肩を後ろに引く(肩甲骨同士を近づける)」働きをします。

この動きは、大きな加速を得るときに重要になってきます。

 

肩を後ろに引いて何かを引っ張るとき、反力がかかります。

背筋の筋力測定を考えてもらえればわかりやすいかと思います。

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バーを引いたとき、背筋で入れた力の反力は足にかかってきます。

あれ、これも自転車に似ているような?

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そう、バーはハンドル、ハンドルを引いた力をペダルに伝えることができるということです。

成人男性の背筋力は140kg程度ですから、背筋を使えば体重に加えて140kgをペダルに乗せられるわけです。 

体重60kgなら、背筋を全力で使えれば理想的には200kgの力をペダルにかけられるわけですよね。3倍界王拳!って感じですか。

 

ただ、このとき膝や股関節が力に負けないように、拮抗筋である足にも大きな負担がかかることから、長時間は使えない力になります。

主に加速の時に使う力です。

 

さらにこれができてくると、胴体から離れた部分の筋肉も連動させていきます。

肩(肘を後ろに引く力)、腕(肘を曲げる力)を背筋が作り出すハンドルを引く力に乗せることができるようになってくると、更にハンドルを引く力が増してきます。

 

上半身すべての力を使って加速する。しかし、足にもその分大きな負担がかかるため長時間は使えない。

これがスプリント加速というやつですね。

 

またこのとき、肩が後ろに(胸が前に)動いてしまうと、せっかく引いた力が逃げてしまいます。このときに必要なのが、拮抗筋としての大胸筋です。

ハンドルを引きながら体が前に出ないように保つ、言い換えればハンドルを引く力をロスなくペダルに伝えるために、大胸筋もとても重要なのです。

 

腹斜筋(内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋)

腹斜筋は腰(腰椎)の側屈、回転を司ります。

自転車の上では、拮抗筋としてとても重要になってきます。

つまり、これも姿勢を保つ働きです。

 

ペダルを踏むとき、腰を重心として上半身は「踏んでいない側」に傾こうとします。

これは少し説明しづらいんですが、理系の人はモーメントと言えばわかると思います。

 

で、上半身が「踏んでいない側」に偏ると、ペダルにかけたいはずの体重が、ペダルから逃げて行ってしまいます。

上半身が逃げる向きと逆側に力をかけるのが、腹斜筋です。

 

図にしたらこんな感じ。

 

 

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これができていないと、自転車をこいでいるとき、上半身が左右にゆらゆらします。

後ろから見れば一発で、その人ができているかどうかわかります。

そんなに大きな力でもないので、鍛えなくても意識すればできる程度だとは思いますが。

 

最後に:大事なこと

大事だと思うのは、これを知ることではなく、これが漕いでるときに「あ、これかあ!」ってわかることだと思います。

知識と感覚がリンクするまで、あれやこれやと試してみるのがいいと思います。

 

ちなみに自分は、練習で広背筋の使い方がわかった時に感動しました。

感覚を確かめようと、改めて片手運転しながら思いっきりハンドルを引いたら思いっきりハンドルが回って激しく落車しました(笑)

 

練習の際は気をつけよう。

トランペットを自転車で運ぶ

楽器ケース購入記

クロスバイクを買って、うちから新宿ぐらい(片道20km)までなら自転車の方が早いことが多いです。

自転車に乗りたいのもあるし、交通費が浮くのもあるので、トランペットの練習にも自転車で行くことが多いです。

 

しかし、普通のトランペットのケースと言えば…

 

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この右側のような感じの、できて片掛けになるわけです。

しかしこれだと、自転車に乗っているときにお腹側に回ってきてしまうし、これはバランス悪い。

 

そこで、自転車を買った直後に新たに左側のソフトケースを買いました。

 フュージョンというイギリスのブランドです。

 

Premium Trumpetwww.fusion-bags.com

 

最近は全然日本に入ってきてないみたいですね。

自分が購入した時も、アマゾンとかになくて少し苦労しました。

 

ネットで購入したので現物は見ないで買ったのですが、これが大正解!

むしろ、自転車で運ぶために開発されたのではないかと思うほどです。

 

まずはなんといってもリュック部分!

 

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リュックって、見た目と背負い心地は一致しないんですよね。

背負ってみないとわからない。

その点で、この楽器ケースはリュックとして優秀な背負い心地があります。

 

肩ひもの形状、そしてクッション性。

また、腰部分もバックルで留めることができるので、左右に暴れなくなります。

これが、自転車に乗るときに活躍します。

動いても左右にぶれない楽器ケース。

 

そして特筆すべきは背中部分!

自転車用バックパックで最も有名な、ドイター(deuter)のバックパックと同様の構造をしています。

背中部分にメッシュが張られており、蒸れないように風通しがよくなっています。

自転車にリュックだと、汗をかいて背中に汗が溜まりがちですが、そこまで考え込まれています。

 

それから、豊富な収納部分!

 

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前面にある3つのポケットは十分な深さがあり、楽譜ファイルとかも入るサイズではありますが、最前面は加えて小さなポケットがたくさんあります。

財布とか、携帯とか、ペンとか。

普通のカバンとして使えるような機能も持っているため、楽器ケースと普通のカバンを合わせて持つ必要がありません。

自転車に乗るとき、複数のバッグなんて持てないですし、これはありがたい。

ちなみに、一番上の部分にはマウスピース用ポケットもついていて、トランペット用のマウスピースが3本入るようになってます。

 

当然、楽器ケースとしてメイン部分もしっかり作られています。

 

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付属のクッション性インナーバッグにトランペットを入れたうえで、十分な厚さの外壁構造に包みます。

セミハードとも言っていいぐらいの安心感のあるクッション性のある作りです。

また、このメインポケットは普通のトランペットだけだとそこそこ余裕もあるサイズなので、同時に譜面台も入れてます。

 

課題があるとすれば、底部分ですかね。

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床に置くことは考えてないんだろうなあ。

そこらへんに置いたら傷つきそうだし、立て向きに自立しません(笑)

リュックとしては優秀だけど、縦置きも考えてくれればなおよかった。

 

それから、見た目以上に軽いです。

背負い心地もいいので、肩への負担が本当に少ない。

 

さらに、意外と安い。

2万円切る値段で買えました。

 

他にもリュックタイプの楽器ケースはあると思いますが、ここまでリュックとして完成度の高い楽器ケースは他にないと思います。

「リュック型にひもが付いている」のは「肩に負担なく背負える」とは話が全然違います。

 

サイズは少し大きめですが、自転車×トランペットはこの一択で間違いなし。