ロードバイクで勝ちを狙う
ロードバイクを買うときに考えていたのは、真面目な体育会系になることでした。
これまで文化系一本だったので、一生に一度は体育会系にジョブチェンジしておかないとな、と。
で、自分にとって真面目な体育会系とは何かな、と考えてみた。
これまで、音楽をやってきて得られなかった感覚が欲しい、というところから導き出された結論は、「体を使って人との競争に勝つ」ことでした。
俺にとって、音楽は自分との戦いだと思っています。
自分の理想とする演奏を思い描いて、それを極めるために努力する。
これまで、自分とはよく戦ってきたと思います。
甘いこともあるけど、大事な時には頑張れる自分になれている…んじゃないかと思います。
まあ、コンクールという音楽の競争もあるけど、ほとんど出たことないし、嫌いなんです。
音楽を人と争うツールにしたくない。
コンクールは演奏に点数がつけられてそれを競うわけですが、点数は主観的な判断、究極的に言ってしまえば審査員の好みで決まるわけですよ。
「一般的に優れた音楽」はあってもいいとは思いますが、そこに向かっても楽しくないんじゃない?
音楽はもっと自由に自分を表現するものだと思う。
「みんな違って、みんな良い」ってスタンスで、自分に厳しくやるのがいいんじゃないかと思っています。
でも、スポーツはそうはいかないですよね。
タイムか、得点か。
確実に客観的な指標で優劣がつく。
みんな違って、みんなが一次元の指標のもとに並べ替えられる。
そこには、誰かとの上下関係が確実にあります。
そして、その誰かに勝つために知恵と戦略を絞って戦う。
それが自分の得てこなかった感覚だと思いました。
そういう要素が少ないスポーツも多いとは思います。
つまり、誰かとの勝敗よりも、自分との戦いが主眼に置かれるスポーツです。
例えばマラソンとかの陸上競技ね。
マラソンに似ているけれども、ロードバイクはそうじゃない競技が多いです。
ロードバイクは速度が速いため、風の抵抗がマラソンに比べてはるかに大きい。
だから、集団走行という概念が基本的にあり、その中での戦略が大事になってきます。
集団での位置取り、前を先行して集団をコントロールするか、集団の後ろで体力を温存するか。
アタック、集団を抜け出す。ブリッジ、抜け出た人についていく。
自分の得意なフィールドはどこか、相手の苦手なところは。
戦略の中で、相手を倒してみたい。
できれば表彰台にも立ってみたい。
それが、自分の目標です。
ちなみに、球技や格闘技の方がダイレクトに相手と戦えるな…とも自分で思ったんですが。
自転車は一人で練習できるのがポイント高いです。
球技は練習できるシチュエーションが限られていて、今から初めて表彰台を目指すのは難しい。
そういう意味で、時間さえあれば練習できるロードバイクは、大人の趣味にもってこいです。
さあ、自分はどこまで行けるのか。
考えるとわくわくします。