ロータリートランペット購入記2 ~購入・輸入編~
前回の続きです。
楽器屋から請求書を貰う
悩んだ結果、海外の楽器屋から買うことを決めました。
Schagerl(シャーゲル)のB管、シルバープレートです。
探してみると、オーストリアの店は全然ネットショップとか在庫状況が書いてなくて、ドイツの店がいっぱい出てきました。
にしてもドイツの店はほとんどB管ですね。C管はあんまりでないんですかね。それに、ネットショップはピストンの方が多い。
お店に連絡して、発送に関する質問や商品に関する質問を何度かして、これは欲しいぞ、となり…
見積をもらいます。
モデル名はベルリン。 シルバープレートでB管です。
ベル径132mm(137mmが大きい方で、こっちは小さい方)で、管厚は0.5mm(0.45mmが標準で、こっちはヘビーな方)です。
流行りの1,3番コンビトリガー付きです。
シャーゲルのシルバーは日本じゃあんまり見ないかもしれないですね。ほとんどゴールドプレートだと思います。
にしても安いですねー。
3500ユーロですってよ、奥さん!
日本の定価が100万近いことを考えると、実売でも倍半分ぐらいの差があるんじゃないでしょうか。
前の記事にも書きましたが「日本で使うからドイツの消費税を抜きにした見積もりを下さいな」っていうだけで、19%オフになります。こりゃ凄い。
ちなみに見積もりを見るとわかりますが、楽器とは別になんと、チューニングスライドも付けました。
見積を欲しいって言ったら、「なんかツバ抜きついた予備スライドあるんだけど、いる?210ユーロ。」との連絡。
え、210ユーロ?カスタムチューニングスライドとか普通は3万ぐらいでわ…やしゅい…とりあえずください…
ってなっちゃいました。
なるよね普通。
うんうん。
注文すると、カードは不可で海外送金にしてほしい、と。
PayPalも選べるそうですが、その店はなんと手数料が別途260ユーロ!!
こっちは高いんかいな!
そんなん海外送金にするしか…
でも調べてみると、海外送金ってただの銀行振込とは違うようで。
せっかく楽器を決めたのに、また調査の始まりですよ。
海外送金って…?
送金手数料、外貨建て払い手数料、こっそり通貨レートが高くなる裏手数料など、海外送金にはいろーんな手数料がかかります。
数千円~ぐらいが手数料の相場みたい。え、めっちゃ高くね?
でもって、場所によって送金の手数料が違うわけです。
となると、これもいろいろ調べますよね。安い方がいいし。
まずは自分のメイン口座がある赤い銀行を見てみます。
外国送金手数料 他行あて3,000円
外貨取扱手数料 外貨預金から外貨建て(同一通貨)で送金される場合には上記手数料に加え、外貨取扱手数料がかかります。
送金金額の1/20%(最低2,500円)
高い。こりゃ高い。
一方で、予備口座の楽○銀行ではちょっと安そう。
それでも高いけど…
ネットで調べてみると、Transferwiseがいいっていう噂。
ただ、シミュレーションの結果だとあんまり変わらない?
結局数千円ぐらいはかかるのね…
ってことで、既に口座のある銀行から振り込むことに。
ちょうど米中の争いが一番激しく、韓国が謎の対応をしたりで円高が進んでるいい時期。
さっさと払おう!と思ったんですが、マイナンバーの登録が必要とのこと。
マイナンバー申請、登録まで3日待ち。
登録完了の連絡後、送金申請をしてから着金まで3日待ち。
スケジュールはこんな感じ。
8/21見積もり依頼、受領
8/22海外送金トライ&失敗。マイナンバー登録申請。
8/26マイナンバー登録完了。海外送金申込。
8/29着金確認連絡。発送連絡。
こうしてみるとドイツの楽器屋さん、神対応ですね。
見積依頼も発送も即日。Amazonさんかな?
なかなか日本にたどり着かない!
発送連絡と共に、トラッキング番号が送られてきます。
もうここからはね、毎日チェックですよ。いや、毎時か?(笑)
29日に発送される。ドイツのDHLからです。
DHLといえばドイツの宅急便会社ですが、よくよく調べてみるとドイツでは郵便(ドイチェポスト)の代理をしているらしい。
でもって、俺の「CY123456789DE」みたいな追跡番号は、どうやら宅配便じゃなくて国際郵便のようだ。
多分遅くても2週間ぐらいで来るのかな?早ければ1週間ぐらい?
それがなかなか…
8月31日 荷物がLahr(ラール)に到着
2日ぶりに動いたと思ったら、結構北まで来たぞ?なになに?ケルンとかでも行くんかいな?
8月31日 荷物がBruchsal(ブルッフザール)に到着
んん?
なんか戻ってね?大丈夫か?
9月2日 Rodgau(ロートガウ)に到着
調べてみるとDHLの国際配送センターがあるそうだ。
どうもフランクフルトから空路でくるっぽいけど、この辺で調べているとドイツのDHLは遅い、届かない、と言ったブログをたくさん見つけました。不安…
なかなかドイツを出発してくれなくて俺も不安なんじゃ…はよ…
9月3日 フランクフルト到着
フランクフルトを旅立ちました!
そわそわ…
そわそわ…
そわ…
そわ…
届かねえええ!
追跡DBという、ドイツから日本に発送された荷物が届く日数がどのぐらいかが分かるデータベースがあります。
https://tuisekidb.com/germany-japan
これによると、フランクフルトを出てから大体4-8日で日本に到着するのが多そう。
でもう8日…
台風もあったけど…
9月12日 日本に到着
長かったー!
郵便局から速達で送られてくる。
やっぱり手続きが必要らしい。
輸入は手続きが必要なの!?
あんまり日本に届かないので、日本に来たらどうなるのか、ということについても調べ始めました。
関税はいつ払うの?
とまあいろいろ調べてると、通関手続きについて、結構ややこしいことになっていました。
今回は20万円を超えるため、下記が該当します。
2.課税価格が20万円を超える場合(申告納税方式が適用されます)
外国から課税価格が20万円を超える郵便物が日本に到着すると、郵便物の受取人に郵便事業株式会社から通関手続の案内文書が送られます。
案内文書が送られてきたら、「仕入書」など輸入(納税)申告に必要な書類を揃えて、郵便事業株式会社や他の通関業者に輸入通関手続を依頼するか、ご自身で郵便物が保管されている通関支店を管轄する税関外郵出張所に出向いて輸入(納税)申告を行ってください。
輸入(納税)申告を行う際には、申告書や仕入書等の書類を税関に提出する必要がありますので、あらかじめ用意しておいてください。
関税等の税金を納付した後に、輸入が許可されると、郵便物が受取人に配達されます。
この「郵便事業株式会社や他の通関業者に輸入通関手続を依頼」が曲者ですね。
しれっと書いてあるけど、高い!
そこで考えた…
今週末は演奏会があって川崎の近くで朝まで飲む。翌日は平日で有給取ってる。
なんてちょうどいいタイミング!
いい機会だし、社会科見学も兼ねて、出向いて自分で通関申告をしてみることにしました。
必要書類について調べてみると。
輸入申告は、必要事項を記載した「輸入(納税)申告書」を税関長に提出することにより行いますが、輸入申告書のほかに次の書類の提出が必要となります。
2航空貨物運送状
3保険料明細書
4運賃明細書
5包装明細書
輸入(納税)申告書って何?
3-5がないのですが?
よくわからんので、川崎外郵出張所に電話して聞いてみることにしました。
でも全然繋がらない…
数回電話して、ようやくつながりました。
現地の端末で申請して、問題なければその場で関税等支払い、荷物を受け取れるそうです。
その際には、インボイス(領収書)、追跡番号、顔写真のある身分証明書、一応印鑑、関税等の現金を持ってきてくださいとのこと。
また、来てもらっても端末が一台しかないため、待ってもらうことになってしまう可能性があるため、事前に予約してほしいとのことで、川崎外郵出張所 特別通関部門(044-270-5768)を案内されました。この辺も事情を伝えて問題なくアポ取り。特通は電話すぐつながりました。
飲み会の翌日だし、ちゃんと時間通りに行けるかどうかは怪しいのだけど…
受け取り!
そして演奏会の翌日。朝9:30ぐらいの川崎発のバスに乗ります。
バスは謎の工業地帯行きですが、意外と乗ってる人は多い。
揺られること30分。工業地帯を超えて、倉庫街みたいなところのバス停のすぐそばに川崎外郵出張所があります。
入るのにインターホンがある。
5階に来てくださーい、とのこと。
5階のどこだよ!と思って探していると、それらしきものが。
小さなカウンターと職員が3名ほど。脇には年季の入ったノートPC。
ノートPCの専用フォームから手続きを行います。
マニュアルを見ながら、わからないところは職員に相談しながら。
PCは写真を撮るなとのことで、代わりに窓からの風景。
コンテナたくさん。
これ職員の車かと思いきや、アジアで人気の輸出向け中古車だそうで。
たしかによく見るとナンバープレートない…
他にも麻薬取り締まりの話とか、沖での荷物確認の話なんかも聞くことができました。
職員の人と一緒にエラーメッセージと闘いながら、1時間ほどで処理が終わりました。
楽器は無税だし手続きも楽なんで、自分でやるのがおすすめですとのこと。
逆に服の詰め合わせとか、材質によって税率が変わるようなのだと、かなり大変ですよ、と。
通関手続きが終わると、関税の支払いです。
楽器の場合は関税はかからず、消費税のみを支払う必要があります。
それも個人使用の場合は優遇措置があり、商品価格の60%にかかってきます。合計2万円ちょいでした。
その場で支払うと、税関に郵便局の職員がきて、この後どうしますか?とのこと。
家まで届けてもらうのもできたんですが、早くほしかったので郵便の窓口で受取って持ち帰ることに。
郵便局はめちゃでかいのに、窓口はやたら小さいですね。人もいない…
電車で持って帰りました(笑)
結局、8/29発送、9/17受取でした。到着まで20日。
結構かかったねー。
DHLのトラッキングはこんな感じ。
Tu, 17.09.2019 18:19 --
The shipment has been successfully delivered
Tu, 17.09.2019 18:14 --
The shipment is ready for pick-up by the recipient. The recipient has been informed.
Tu, 17.09.2019 18:09 --
The shipment has left the import parcel center in the destination country/destination area.
Tu, 17.09.2019 18:08 --
The shipment has cleared customs in the destination country/destination area.
Fr, 13.09.2019 16:00 --
Shipment is prepared for customs clearance in the destination country/destination area
Fr, 13.09.2019 15:59 --
Shipment is prepared for customs clearance in the destination country/destination area
Th, 12.09.2019 20:45 --
Shipment is prepared for customs clearance in the destination country/destination area
Th, 12.09.2019 18:27 --
The shipment has arrived in the destination country/destination area
Tu, 03.09.2019 17:13 IPZ-Ffm, Germany
The shipment will be transported to the destination country/destination area and, from there, handed over to the delivery organization. (Homepage / online shipment tracking: https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/input?locale=en)
Mo, 02.09.2019 08:25 Rodgau, Germany
The international shipment has been processed in the export parcel center
Sa, 31.08.2019 21:14 Bruchsal, Germany
The international shipment has been processed in the parcel center of origin
Sa, 31.08.2019 03:17 Lahr, Germany
The international shipment has been processed in the parcel center of origin
Th, 29.08.2019 23:57 --
Pick-up was successful.
Th, 29.08.2019 20:03 --
The instruction data for this shipment have been provided by the sender to DHL electronically
郵便のトラッキングはこっち。
「通関手続中 」と表示された翌日には、郵便局から速達で通関手続きに関する書類がポストに届いていました。
そこからFaxで郵便に委任する旨を伝えて、Pay-easyで手数料と関税を払えば通関手続きはそのまま終了することもできました。
そうしていれば、多分最速で9/14国際交換局発送できてたと思います。9/14-16は忙しくて受け取れなかったので、結局受け取り日は変わらないですが。
次回最終回、開梱・評価編ですっ!