防音室のある生活
購入経緯
実はうちには防音室があります。
前から書こうと思っていたんですが、期せずして長期使用レビューになってしまいました。
結婚して一年ぐらいたった2016年頃、家の余っている一部屋に防音室を入れたいと考えるようになりました。
昔から防音室には憧れがあったんですよね。将来は自宅スタジオという名の地下防音室がある家に住むのが夢だった。
そこで防音室を検索すると、設置型のが100万円ぐらい。中古で60万。防音室施工のメーカーにも話を聞きに行きましたが、数百万とさらに高い。
そもそも賃貸マンションなんで、防音室施工を考えると家から買わないといけないんですけど(笑)
なので、ホームメーカーとか土地とかもめっちゃ調べましたがそれはまた別の話。
で、貧乏性あるあるとしては防音室の自作を考えました。
ネット上では結構作っている人いるんですよね。
合板とスポンジ、グラスウール等で防音壁を作って、隙間から音漏れしないようにウレタンフォームとかで隙間を埋める。
隙間ができやすい扉と、音が漏れないような換気システムに工夫が必要ですが、少し大掛かりな工作で何とかなるレベル。
価格も全部合わせて10万しないぐらい。
さあ、設計図でも引くか、と思い、製図について改めて勉強していましたが…
そのさなか、ヤフオクで良いのを見つけました。
ヤマハ アビテックスセフィーネ2 AMCB12C。1.2畳で中程度防音(Dr-35)のグレードです。
しかも、買ってあまり使用していないけれども、急な海外転勤のため急いで手放したい、とのことで好条件。
そしてなんと14万円!!
ちょいちょいヤフオクからはアビテックスは出品されているようで、それも人気のオークションでした。
かなりの入札争いがあり値段は上がりましたが、結局約23万円で落札することができました。
運搬・組み立て
運搬・設置費用は引っ越し屋とかYAMAHAに頼んでください、とのことだったので、見積もり
設置費が5万円!運搬込で10万円を超える値段。
高い!!
購入した防音室の外寸は1.4m四方、高さは2.3mの部屋です。
ですが、既に出品者は引っ越しに向けて解体・梱包を済ませているらしく、実際はたくさんの板材です。
そして出品者はうちから車で1時間以内のところに住んでいる。
ということで、自分で運ぶことにしました。
晴れの日に友達一人を雇い、ニッポンレンタカーで軽トラを借りて運搬開始です。
重い!!
バラバラになった板材とはいえ、一つ数十kgぐらいはありそうです。
パワーに自信のある二人で運ぶのがやっと。
特に金属製の扉のついた部分はマジで重くて、100kgちかくあったんじゃないでしょうか。
二人でも軽トラに積むのがギリギリでした。
ピッタリ軽トラサイズ。
で、とりあえず家まで運んだんですが、積み込んだ後に友達が「用事あるから~」と帰ってしまいました。
なので、積み下ろしは一人。
家は二階。
エレベーターには入らない。
ということで、一人で背負いながら運びました。
いやー、いけるもんですね。
階段2段ずつ持ち上げてはおろして休みながら、何とか家まで運べました。
扉のついた部分以外は。
扉のついた部分は、何とか軽トラから降ろすことができたんですが、潰されそうになって一度は死ぬかと思いました。
倒した時に下敷きにならなくてよかった…
妻が帰ってくるまで、とりあえず何とか駐車場の壁に立てかけておきました。
妻が帰って来てから梱包を解き、扉だけ外して別途運ぶことで、何とか二人でも運ぶことができました。
まともにやろうとしたら運搬に3人は必須かな、と思います。
組み立てはそんなに難しくないです。
説明書をちらっと見ながら作れます。
まずは床を設置して
壁を乗せていきます。
壁どうしも引掛けポイントがあるので、六角レンチで扉の鍵を閉めるようにロックできます。
妻に壁を支えてもらいながら、壁どうしをくっつけたら天井を乗せて完成です!
後は換気扇や電灯を取り付けますが、それもそんなに難しくない。
2-3時間ぐらいでできたかな?
部屋はだいぶ狭くなりました。
ちなみに防音室は多分全部で300kgぐらいです。床が抜けないか不安(笑)
うちは2階で下が駐車場なので、ある程度床は丈夫に作られてそうですが、家によっては難しいかもしれませんね。
とりあえず床はへこんだりしてはいなさそうです。
使用感
内寸は1.2m四方で、トランペット二重奏ができるサイズ感です。
弓があるヴァイオリンやトロンボーンは難しいですが、ギターや大体の管楽器は演奏可能です。
ちなみに早朝から深夜まで、いつでもトランペットを吹いてます。
防音室の外にいると、テレビぐらいの音量で聞こえる。うるさくないけど普通に聞こえるぐらい。
試しにベランダに出て窓を閉めたら、全くベランダからは聞こえなかった。隣の家はどうかわからないけど、3年間苦情はないので平気でしょう。
でも、テナーサックスを中で吹くと結構外に響きます。昼間以外は厳しいかも。
低音楽器は防音大変そうですね。テナーサックス以下の低音楽器は高防音グレード(Dr-40以上)が必要な気がします。
コスパについては、カラオケや外部で練習するのとどっちがいいかを考えました。
防音室20万円として、一回1時間カラオケやスタジオで500円練習するとして、400回分。
毎週末2回使うとして、年間100回。4年でトントン。
1人なら難しくても、妻もトランペットを吹くので2人ならいけそう。
なんなら使わなくなったら15万ぐらいで売れれば、コスパは抜群。
そして何より、外にあるとそんなに楽器吹かないけど、家ならいつでも練習できるのがもちろん最大のメリットかな。
うちはギターと電子ピアノもあるので、防音室と併せてローテして遊ぶことも多いですが、防音室の利用率が圧倒的に高いです。
朝、会社を出る前に15分遊ぶ。
夜、煮物を煮込んでいる最中に15分練習する。
飲み会から帰ってきて、少し遊んでから寝る。
休日は一日に10回ぐらい出入りを繰り返して、家事と楽器を交互にすることも。
もちろん、妻とトランペット2重奏もできる。
遊ぶことも多いですが、普通に譜読みや練習にも使えるので本当に助かっています。
防音室内では楽器スタンドに置いてあるので、入った瞬間に吹けるのも本当に便利。
新しい楽器を買うのもいいですが、練習できる環境に投資するのもとてもいいですね。
家にスペースあるよ、って人にお勧めです。
引っ越しが大変そうですが…(笑)