富士チャレンジ 100kmソロ
9月22日、富士チャレンジ200に参加してきました。
富士チャレンジは自分にとって初めてのレースで、去年は4時間ペアで参加。
ビギナーズラックというか、驚くことに8位をとることができました(そのクラスでの参加者が少なかっただけ)。
今回はソロ100kmにエントリー。
やはり独力でずっと走るとなると、あの富士スピードウェイの上り坂はしんどいはず…
しかし、当日は朝から雨の予報。
3時間近くも?雨の中を?
いやいや、でもエントリー1万円近くしたし…と、勿体ない精神を発動させて、参加を心に決めます。
レンタカーを朝4時半に借りて、いざ富士スピードウェイへ。
行きの道中からしっかりと雨。
ついても雨。
6時半について、7時からコース試走、10時スタートの予定でした。
でも、7時にびしょ濡れになって、10時まで待てなくない?
試走は諦めて、車で寝ることに。
スタート30分前。
のろのろと自転車を準備し、着替えてピットに向かいます。
ひ、人が少ない…
いつもなら満員のピットがガラガラ。
掛けられないぐらいいっぱいになるバイクラックもまばらでした。
まあ、みんな休むよね。
この雨だし。
レースだと、バタバタするウインドブレーカーやレインウェアはあまり役に立たないのでは…と思い、ゴミ袋を着る事にしました。
普通の透明なごみ袋に穴をあけて、アンダーウェアとジャージの間にノースリーブのように着ます。
こうすることで、揮発による体幹の体温低下を防げると何かに書いてあった。
ボトルも忘れて現地で1本調達して水を入れただけ、補給食はウィダーひとつだけ。
まあ、なくなって走れなくなったらリタイアするかな…ぐらいの投げやりな気持ちで参加することに。
天気が良ければ、30分前ぐらいに並ぶスタート列も、スタートぎりぎりまでピットで雨宿りして粘る。
ピットに人がいなくなった5分前に、何とかスタート列に向かいます。
スタートの合図。
そのとき既に雨。
試走していなかったのでわからなかったのですが、びっくりするほどブレーキが利きません。
富士はもてぎなんかと違ってアスファルトの水はけが悪く、ところどころ結構ウェットな路面が広がります。
それになんといっても、富士は坂が多い。
最初から最後まで、落車祭りでした。
逆バンクの第一コーナーはもとより、下りきってみんなが安心する広く緩やかな場所でも、目の前で5回以上落車をみました。
救急車も3回ぐらい?
過酷なレースでしたね。
自分は途中、平均時速36km(200kmを5時間半)のペース集団に乗る事が出来て、ここでだいぶタイムを稼げました。
ただ、ここ1か月以上自転車に乗っていなかったので、全く体力がついていかず…途中でへばって千切れ…
何とか完走はできました。
まあ正直、雨の中スタートしただけで及第点だったので、今回は自分の中ではよかったほう(笑)
結局なんとか3時間を切って、ブロンズフィニッシャーとかいう、茶色いタオルをもらいました。
今回は過酷でしたが、一方で良かったことも少しだけありました。
雨が体を冷やしてくれるので、汗をかかない。
結局3時間走って、ボトルの1/3の真水を飲んだだけでした。
むしろ、補給食もゼリー一個で済んだので、だいぶ省エネで走っていたような。
なにはともあれ、ソロ100km完走。
ブロンズ獲得。
来年はもっと速く走りたい。
関東近辺の自転車レースまとめ
ロードバイクを買うときに、ロングライド系のモデルではなく、エアロ系を選んだのは、やはりレースに出たかったからです。
上の記事にも書いていますが、ロードバイクを使って他人と競い合ってみたい。
高みを目指してみたいし、いつかは表彰台にも立ってみたい。
そんな思いで始めたロードバイクですから、買ってから1年で6回ほどレースに参加しました。
ここらへんで、今までのレースで出たことのあるもの、出たいと思っているものでまとめてみました。
レース形式は「エンデューロ」「ヒルクライム」「クリテリウム」の3つでまとめます。
弱虫ペダルとかで出てくるインハイのような「ロードレース」は、広くアマチュアが出られるものがないんですよね…出てみたいのに。
エンデューロ
エンデューロの特徴
エンデューロレースは、だいたい2時間以上、一周数kmの周回コースを決められた時間に何回回れるかの競争になります。
しかしこのレース、トップ集団にいるかどうかで性質が大きく変わるイベントだと思っています。
自分も含め殆どの人にとっては、マラソンのような要素があります。
要は、2時間の中でどれだけ頑張れるか。
戦略としては、いかに体力を使わないように集団を形成、集団に入れてもらえるかがとても大事です。
レースの序盤は大きな集団が形成されていることが多いのですが、中盤以降は集団が小さくなり、自分にちょうどいい集団がなくなることもしばしばあります。
そういったときに、自分と走力が近い人を探して「一緒にローテーションしませんか」とコミュニケーションすることもとても大事な戦略だと思います。
一方、トップ集団にとっては全く別の競技になるようです。
要は、ガマン大会。
最後の15分ぐらいまで集団にいかに体力消耗を抑えて残り、スパートに力を残すか。
最後の1~2ぐらいになると彼らは信じられないぐらいペースが上がりますが、逆にそれまでは信じられないぐらい抑えて走っているそうです。
俺らからするとそれでもびっくりするほど早い人たちなんですが、そんな中でじわじわと削られる体力と精神力との勝負、っぽいです。
俺は3つあるレース形式の中で一番エンデューロに出てます。
交代で走るチーム戦も多いので、チームの人と楽しく出られるというのが大きいのかな。
これまでに出たことあるレース
もてぎエンデューロ
今までに唯一2回参加しているレースになります。
栃木県茂木町にある、ツインリンクもてぎでのエンデューロレース。
毎年ゴールデンウィークと11月(文化の日あたり)の2回開催されます。
ツインリンクもてぎは鈴鹿、富士に次ぐ、日本でおそらく3番目に格が高いサーキットだと思います。
F1は開催されないですが、バイクのMotoGPなんかで有名で、日本グランプリも開催されます。
ツインリンクの名の通り、世界で有数のオーバルサーキットとノーマルサーキットの両方を有するサーキットで、ロードバイクはノーマルサーキット逆回りになります。
年々参加者が増えている人気のレースで、4000人近い参加者がいるんじゃないでしょうか。
この人数で周回コースというのは非常に混雑するように思いますが、さすがはサーキット。
道幅が20m程度ととんでもなく広いため、集団に入らなければかなり周りの人とは距離をもって安全に走れます。
そしてサーキットならではなのが、路面のフラットさ!
アスファルトですが、僅かな段差も感じないため、スピードが非常に乗りやすいです。
時々一般道でも、トンネルの中などで滑らかなコンクリート状を走ってスピードが乗る経験をしますが、全編そんな感じでスムーズに自転車を走らせることができます。
それでいて、路面は水はけのよいアスファルトなので非常にグリップがいい。
スピードが乗った状態で「危なくなりそう…」ってとこまで自転車を倒しても、全くスリップする気配を感じません。
自分のバイクコントロールがうまくなったような気持ちよさを感じさせてくれます。
エントリーは2,4,7時間ソロ加えて、4,7時間チームがあります。
一番のボリュームゾーンは自分がいつも出ている4時間ソロだと思います。
強豪が結構集まる大会なんで、とてもじゃないですけど先頭集団にはついていけません。
チームで出ても結構楽しいと思います。
ただ、2時間ソロは結構大変かと思います。
4時間ソロが終わって、7時間の人たちが走り続ける中、最後の2時間を一緒に走ることになるんですが、人数も少ないため集団ができにくい。
そのため、速度も乗りにくいですし、ちょっと寂しい感じがします。
一方7時間ソロは出てみたい気もしますが、ちょっと途中で飽きそう…
全体的には、人数も多くて楽しげでいいと思います。
場所は少し不便で、電車で行こうとすると「関東鉄道」とかいうローカル線に乗る必要が出てきます。ですので、マイカーない場合でもレンタカーがおすすめ。
コースは非常に走りやすく、走りやすい季節に開催されるため、定期健康診断、という形で使っていこうかと思っています。
富士チャレンジ200
人生初レースはこれでした。
こちらはF1も開催される、富士スピードウェイでのレース。
昨年に休刊になった雑誌を発行していたファンライドが主催で、毎年9月に開催されます。
これもなかなか参加人数が多く、2000人以上。
競技が少し変わっていて、普通のエンデューロは時間当たりの距離を競いますが、富士チャレの場合はソロは100kmと200kmのどちらかを完走する時間で競います。ときどき300kmもあるっぽい?
200kmだと富士スピードウェイを44周し、制限時間7時間で完走率が60%未満…
200kmはなかなか過酷なレースです。
ちなみにチームエントリーだと、4時間または7時間。
俺もロードバイクを買って2か月で4時間ペアに参加しましたが、交代ありなら普通に走れますね。
しかしこのレースの特徴はなんといってもコースでしょう。
なかなか特徴の多い富士スピードウェイですが、まずはその景色の良さ。
富士山が良く見え、走っていて気持ちのいいコースです。
もちろん路面状況も良いです。
もてぎには劣りますが、こちらも滑らかなアスファルトコース。
そして、その路面で走るのは約1.5kmの超ロングホームストレート。
ここで集団を捕まえられるかどうかで、ラップタイムにだいぶ差がつきます。
そして、かなりアップダウンが激しいのも特徴だと思います。
ホームストレート前は最大8.8%、約1kmの3段坂があります。
この登りが、周回を重ねるごとにきつくなっていく…
そして、先頭集団の登りの速さに苦笑いが止まりません。何もんだやつら。
そしてこれだけ登るおかげで、他のところはほとんど下り。
かなりハイスピードな争いになります。
特に第一コーナー後の下りは、ほとんどの人が60km/h以上で走っています。
てか、普通に勢いがついてしまい、漕がなくてもそんな速度になります。
この前後の落車はどうやら多いらしく、気を抜くと大けがに繋がりかねないので注意ですかね。
今月は100kmソロで参加してきます!
東京エンデューロ
もちろん、レースは立派なサーキットだけではありません。
荒川沿いの戸田の少し奥、埼玉にある彩湖公園で3月に開催される、(埼玉なのに)東京エンデューロは公園周回です。
このエンデューロはソロ枠がなく、4時間チームだけです。エンデューロの前にはTTも開催されていました。
参加者は500チームぐらいだったので、1500人というところですかね。
それなりに人数も多い大会ですが、チームしかないので実際の出走者はそれほどでもありません。
この大会は何がいいかというと、当然立地です。
家から自転車で1時間以内、都心からも車で1時間以内というところでしょうか。
彩湖は駐車場も多いので、都心から近い割には駐車場に困ることもありません。
ソロがないこともあって、チームでワイワイ、という雰囲気が全体的にあり、敷居の低い大会だと思いました。
コースもほとんどフラットです。
河川敷に上がる程度の小さなアップダウンと、小さな橋を渡るアップダウンがあるのみです。
ですが、あまり路面はよくありませんでした。
まず、狭い。
特に狭いところが二か所あって、橋は上り坂に加えてその後のコーナーもあり、全体にペースが落ち、狭くてもそれほど危なくないのですが、もう一か所が危ない。
下り坂の最下点で自転車3台並んで通れないぐらいまで狭くなる箇所があります。ここはスピードも乗っている上に路面も段差が見られ、結構危ないな、と思いながら走ってました。
それから、途中のストレートでは車のスピード抑制のためのバンプが数か所設けられていて、ストレートなのでそれほど危なくはないですが少しストレスが溜まります。
それから何より、レースの敷居が低いためか、基本的なマナーができていない人が参加者に多いのもあります。
速い人と遅い人でレーンが分かれるのが普通ですが、そういうところとかね。
さらに走れる人もイライラしているのか、罵声もあったりする。
敷居も低く参加しやすいですが、サーキットでのレースに比べたら路面状況、全体のマナーとかも含めると一段劣る感じは否めないですね。
近いからいいんですけどね…
3月という、春になる直前ぐらいのシーズン頭感もいいと思います。服装は少し悩みますが。
スーパーサイクルエンデューロ
これは、これまでと違って参加者が100人ぐらいの小さなレースです。
mcプロダクトという会社が主催している、唯一のオンロードレースになります。
http://www.mc-pro.co.jp/road/RaceGide.html
シリーズ戦で年間5回以上のレースが開催されますが、 自分が参加したのは幕張海浜公園でのレース。
普段は下総(成田の方)でやっているんですが、そこが使えないということで幕張で行われ、比較的近所になったので参加しました。
参加したのは1月。
大規模のレースでなく、小規模の方が勝負感が出るだろうと、武者修行のためにいつものチームメンバーとは離れて一人で参加したレースになります。
100人規模名だけあって、あまりお祭り感はないですが、かっちりしすぎていないというか、ゆるめの雰囲気。
でもそれなりに速い人は速い。
全体の分布としては、もてぎエンデューロなんかと大差ない感じだったと思います。
コースは公園なだけあって、狭い90度カーブが多いためストップ&ゴーのダッシュ主体のレースで、自分の割と得意なタイプのところでした。
しかし、1月の寒いシーズンのレースは服装悩みますね。
走っていると結構暖かくなるので、冬用ウェアで汗をかきながら走ってました。
グローブは秋用だったので少し寒かったのですが、後半の昼頃は少し熱いぐらいでしたね。
幕張で開催されることはほとんどないと思うので、そのうち下総の方のレースも参加してみようかな。
あついぞ!熊谷バーニングマン・レース
これは、今年初参加でしたが、去年も仲間を応援するために見に行きました。
真夏の一番暑い時期に、日本で一番暑い熊谷で耐久レースをするという、なんとも頭の悪い企画です。
まあ一言でいえば、ネタレースですな。
前回参加した時に日記にも書いています。
場所は熊谷スポーツ公園、ピットは陸上競技場のトラックに設置されますが、陸上競技場からは出てその外周や公園内に作られたコースを周回します。
参加者は1,000人程度。東京エンデューロぐらいの規模でしょうか。
コースも公園周回のため、彩湖公園を周回する東京エンデューロと似て、非常にフラット。
そして、狭く路面がレース向けでないところも多いことから、危ない箇所もいくつかあります。
しかしこのレース、危ないのはなんといっても暑いところ!
今年は涼しかったので至って快適な環境ではありましたが、本来であれば基本は暑さとの戦いになるようです。
体をどうやって冷やすか、オーバーヒートしないようなペースづくりなど。
今年は全く使っている人はいませんでしたが、会場内にはビニールプールや簡易シャワーなど、体を冷やすのがいくつか置いてあったりします。
結局熱くなれなかったので、来年はリベンジしようかと思っています。
しかし、こんなの出る人は(自分も含め)ちょっとおかしいんじゃないかな、とも思いますけどね(笑)
出てみたいレース
筑波8耐
出たことはないのですが、関東近郊に住んでいる人にとっては最も出やすいレースじゃないでしょうか。
都心から1時間程度で行けるアクセス、安全に走れるサーキットレース、坂のないフラットなコースプロファイル、年3回のイベント。
出やすい条件がこれだけ揃っていますが、なかなか日程が合わず参加できていません。
春夏秋と、毎年3回、チームのみの8時間エンデューロが中心になります。
特に初心者にもってこいのレースじゃないかな。
東京エンデューロなどの公園周回系のレースの方が敷居が低いように感じると思いますが、サーキットの方が道幅も広く、路面も良いため落車のリスクは下がると思います。
8時間と長いので、途中で飽きそうな気もしますが、仲間とワイワイやっていれば楽しいんでしょうか。
参加者も1,500人ぐらいはいそうですし、賑やかな大会なんですかね。
人数にもよりますが、参加費が1万円~1万5千円と少々高いのが難点でしょうか。
8時間と長い時間のレースなので、それだけ参加費用が膨らむのは仕方ないですが、5人参加とかだと一人当たり96分。ちょっと割高です。
しかしやはり、関東に住んでいる自転車乗りとしては、一度は出ておきたい大会です。
チームの人と上位狙えないか、時々話に出ます(笑)
犬吠埼エンデューロ
こちらも出てみたいエンデューロ。
このレースの一番の魅力は、公道封鎖型というところです!
自転車のレースって、距離が長いからか市民権を得ていないのかわかりませんが、マラソンと違って公道のレースって本当に少ないんですよね。
「弱虫ペダル」なんかで読んだ大会とかは公道封鎖の江の島から富士山まで、とかやってましたが、あんな距離封鎖なんてありえませんから。
知っている限りでは「ツールドおきなわ」がありますが、市民レース最高峰と言われるレベルの高さで、トップクラスの210kmは日本のアマチュア最高峰が集まるにもかかわらず完走率30%という、恐ろしいサバイバルレース。
その下のクラスでもいいから、「一度は出てみたい」と思っているレースになります。
それを除けば、関東ではこの犬吠埼エンデューロが唯一の公道型レースです。
しかも、太平洋沿いの景色の良いコースを走るという、なんとも気持ちの良さそうなレースです。
経った4.7kmの封鎖区間ではありますが、思うままに公道を使ったレースができるので、楽しそうではありますね。
400人程度の小規模な大会ではありますが、5時間チームか3時間ソロと時間もちょうどいい。
季節も5月といい感じ。
5月はもてぎエンデューロと佐渡ロングライドだけでもうお腹いっぱいではあるんですが、これも来年は出てみたいなあ。
…予算の見直しが必要かな。
ヒルクライム
ヒルクライムの特徴
ヒルクライムの魅力というのはロードバイクに乗っている人以外に伝えるのが難しいですよね(笑)
スピードが出ない登りのコースで、ひたすら苦しさを感じて登るんですね。
最初だけちょっとワクワク感が会って楽しいんですが、それもすぐにしんどくなってくる。
後半なんか、「なんでこんなことやってるんだろう」とか「もう足を緩めてしまおう」とかずっと考えているわけです。
でも、登りきった時の達成感と、上での景色を見た時のすばらしさは、それが辛ければ辛いほど裏返って大きくなります。
やっている間はあんなにつらいのに、終わるといつの間にかまたやりたくなっている、そんな中毒性は感じますね。
ただ、マラソンのように「自分との戦い」要素が強いため、他人と競い合いたいと考えている俺にとっては、優先順位は下がります。
だからというか、近くに山が少ないからというか、まだヒルクライム大会には出たことがありません。
それでもやはり、ヒルクライムも好きなのでそのうち出てみたいなとは思っています。
今回は、出てみたいレースを書き出してみました。
出てみたいレース
Mt.富士ヒルクライム
やはり最初はこれですよね。
毎年6月第2日曜日あたりで開催される、日本最大の山で開かれる、日本最大の自転車レースです。
参加者8,500人!完走率99%!
数字が凄いですね。
河口湖口から富士山の5合目まで、富士スバルラインという有料道路を走る大会です。
距離25kmとかなり長いヒルクライムになります。さすがは富士山。
ただ、標高差1,270m、平均勾配5.2%と比較的登りは緩いことから、高い完走率になっているんでしょう。
その大会規模、完走率から、初心者からセミプロみたいのまで幅広くエントリーしてきます。
とても人気の大会で、完走するよりエントリーするほうが難しいとも言われるほどです。
エントリー峠とも揶揄されます(笑)
この規模から、イメージとしてはロードバイク乗りの全国模試のようなものだと考えています。
このコースのタイムが判れば、自分の自転車力の全国偏差値が判るわけです。
ちなみに、完走するとフィニッシャーリング(コラムスペーサー)がもらえます。
そして、タイムごとに色が変わり、90分を切るとブロンズ、75分以内でシルバー、65分でゴールドのリングになるんですね。
全体の分布から考えると、ブロンズは偏差値55、シルバーは65、ゴールドは75といったところのようです。
このカラーリングを取ってみたい、というモチベーションは結構いいですよね。
ちなみに今年は、エントリー峠で脱落しました。
エントリー開始してから2日以内に埋まるってどうなのよ(笑)
来年こそは出場します!
榛名山ヒルクライム
続いては、 群馬県の赤城山…の隣にある、榛名山のヒルクライムレースです。
こちらも年々規模が大きくなってきているようで、今年は5,000人も参加したようです。すごい。
コースは14km、標高差908m、平均勾配6.0%ですが、最大勾配14%と、ゴール付近にえげつない坂があるようです。
地域との密着性が高いようで、応援やボランティアだけでなく、会場付近で使える金券なども付くそうです。
これも賑やかそうで、レースにある「お祭り感」もよく楽しそうな大会ですね。
高崎なのでアクセスもいいし、これも出てみたい!
…が、開催日が毎年5月頭。
ゴールデンウイークなのはいいですが、同じゴールデンウイークにはもてぎエンデューロが…
翌週はだいたい佐渡ロングライドもあるし、スケジュールが過密になりすぎて二の足を踏んでいます。
しかし、そのうち出てみたいんだよなあ。
wiggle東京ヒルクライムシリーズ
これは、青梅市トライアスロン協会というところが主催しているヒルクライムレースです。
シリーズというだけあって、毎年の3回レースがあります。
山、坂だらけの奥多摩の中から、成木街道を登るNARIKIステージ(距離10km、標高差537m)、奥多摩湖側から風張峠を目指すOKUTAMAステージ(距離13km、標高差570m)、檜原村側から風張峠を目指すHINOHARAステージ(距離25km、標高差900m)の3コースがあります。
3つとも参加者が500人もいないぐらいで、富士ヒルやハルヒルに比べれば小規模ですが、東京都内でできるレースのため、かなりアクセスはいいと思います。
それになんといっても嬉しいのが、当日受付があること!
ヒルクライム大会は交通規制のためだと思いますが、ほとんどが早朝に行われます。
大規模な大会だと、現地受付は前日の夕方ぐらいまでに済ませておく必要があります。
場所も遠い場合が多く、前泊が前提になります。
しかし、この東京ヒルクライムは当日の朝に行けば大丈夫!
スパッと走ってサクッと帰りたい、そんなストイックなレースにはもってこいだと思います。
キングオブヒルクライム富士
富士ヒルクライムが登るのは富士スバルラインですが、富士山五合目までは別のルートで登ることもできます。
そして、このキングオブヒルクライムで登るのは、静岡県の富士宮口から五合目を目指す、富士山スカイラインを走るレースになります。
KOH冨士山|BikeNavi GrandPrix:バイクナビグランプリ
「キングオブ」ってあたりで嫌な予感MAXですが、この大会はなんと距離26.5km、標高差1,800m。平均勾配6.9%。
富士ヒルの1.5倍の標高差があります。
間違いなく、日本最大のヒルクライムコースでしょう。
富士ヒルは万人向けの全国大会ですが、こちらのキングオブヒルクライムはまさにキング。
ヒルクライム界のラスボス、というところでしょうか。
規模も定員1,000人と、8,500人の富士ヒルに比べれば小規模です。そして多分初心者もいない。
きっと、「富士ヒルじゃ物足りない!」って人が出るんだろうな…
富士山登ってんのに物足りないとかよくわかんないけど、その気持ちが分かったら出ようかな。
富士山国際ヒルクライム
富士山五合目までは3つのアプローチがあります。
ということはもちろん、ヒルクライムレースも3つあるわけです。
3つめは静岡の須走口から、ふじあざみラインを登る富士山国際ヒルクライムです。
こちらはなんと、 全長11.4km、標高差1200m、最大勾配22%。
標高差は富士ヒルと同じなのに、距離が半分以下です。
つまり、勾配は倍以上。
前半は10%越えがバンバンで、後半になると20%を超えるとかなんとか。
前輪が浮いて進むのが大変とか。
…えっと。
キングオブヒルクライム富士がラスボスなら、こっちはクリア後の世界に出てくる裏ボスでしょうね。
「激坂好き」にはたまらんのでしょう…
しかし、日本人として富士山のヒルクライムは制覇してみたい、というモチベーションもあります。
いやしかし…
クリテリウム
クリテリウムの特徴
クリテリウムはエンデューロよりも短い、時には1kmを切るようなショートコースを、規定の回数周回するレースです。
プロだと街中、アマチュアだと公園などにステージが作られたりします。
日本では、毎年10月に埼玉で「ツールドフランス」の名を関するレースが開催されますね。
世界のトップレーサーが集まり、目の前を通過する熱いレースです。
去年は都合つかなかったけど、今年は行けるといいな。
特徴は一回の試合が短い事がまず挙げられ、10分程度から1時間程度で終わります。
ヒルクライムもそれぐらいですが、クリテのコースはフラット。
コーナーも多く、テクニカルなコーナリングとダッシュ力が必要なことがほとんどだと思います。
それからアマチュアレースとしての大きな特徴は、同時に走る人数が少ない事です。
だいたい、数十人規模で行われます。
しかも、実力ごとにクラス分けして、一日に何レースも開催されるわけです。
人数が多い場合は、クラス内でもいくつかに分かれて、上位者で決勝レースが行われます。
実力が近く、かつ小人数になっていることで、より戦略性が求められるレースです。
集団からちぎれたらおしまいですが、集団も小さいため位置取りが凄く大切になってきます。
一度だけ参加しましたが、これが凄く楽しかった。
時間は短かったですが、その中で戦略を考えて走る、というのは自分が求めていたことに近かったように感じました。
これまでに出たことあるレース
とりでクリテ
これが唯一のクリテリウム参加経験です
全国でクリテリウムを中心に、いろんなレースを開催している チャレンジリーグが開催する、取手でのクリテリウムです。
春のとりでクリテ、という名前でしたが、時期は3月。
国道6号(水戸街道)沿いの利根川河川敷にある、取手緑地公園に作られた、1.6kmの周回コースを回ります。
コース幅は3mと非常に狭く、ヘアピンカーブも多い、テクニカルなコースです。
当然公園なので路面も整備されていない、土のコースになります。
またレースはいくつもの実力クラスに分かれていて、それぞれのエントリーになります。
レース初参加の人のためのフレッシュマン(4周)、レース経験5回未満のビギナー(5or7周)、レース経験10回未満のスポーツ(9 or 17周)、実業団クラスのエリート(17周)に分かれています。
距離は6.4kmから27.2km。距離はけっこう幅がありますね。
それぞれのクラスは30人以内ぐらいで分かれていて、ビギナー、スポーツは上位者が決勝ラウンドに進むことができます。
自分は、ビギナー9kmで参加することにしました。
クリテリウムは初めてでしたが、レース自体は初めてじゃないし、距離も短いので少しだけ背伸びする形で。
でもビギナーなら、自分にも勝てる可能性があるんじゃないかと考えて、ちゃんと戦略は立てていきました。
しかしレース前に並んでみると、全然周りに「ビギナーっぽい人」がいない。
みんな良い自転車乗ってるし、すごい使い込まれてる。
ほとんどデュラエースだし、俺が持ってるホイール(7万円ぐらい)でも一番安い方。
みんなの体つきも凄いし、漂うオーラ。
あ、俺と同じ105の自転車いた!と思ったら高校生だし…
でも何とか、3位に入賞することができました。
戦略を立てていって、それが功を奏した感じですね。
初めて表彰台に立てて、ビギナー枠でもすごくうれしかったです。
ただ、決勝ラウンドはまったく歯が立ちませんでした。
うーん、ビギナーでこれか…
ビギナーって言っても、自分と同じような「クリテリウムはビギナーだけどね」って人ばっかりっぽいです。
自分が東京の水戸街道に近いところに住んでいたので、開催地まで自走で1時間ぐらいで行けたのが良かったですね。
道はあまりよくないですが、手軽に参加できる、という意味ではいいと思います。
出てみたいレース
浮城のまち行田クリテリウム
埼玉県行田市で開催される、通称行田クリテ。
開催は12月から2月にかけて、シリーズ戦で行われます。
コースはあまりよく知りませんが、一般公道や、一部農道があったり、面白いところのようです。
埼玉の熊谷の当たりなので、比較的近いのもいいですよね。
なによりこれがいいな、と思うのは時期です。
ちょうど寒くてレースも少ないシーズンなので、高強度でズパッと走るレースは、練習も本番も向いているんじゃないかと思います。
近所でシリーズ戦ということもあって、参加してみたいクリテリウムの一つです。
大磯クリテ
関東でクリテリウムと言えば、やっぱり一番有名なのがこの大磯クリテリウムじゃないでしょうか。
大磯ロングビーチで一周1kmの単純な周回コースをたくさん回ります。
非常に多くのカテゴリーに分かれているのが特徴で、特に子供向けが充実していることから、親子連れが多いんじゃないかな、と予想。
大人向けはピュアビギナー、ビギナー、スポーツ、ミディアム、エキスパート、エリートと分かれています。
JCRCみたいに、どんどん上のクラスに参加していく楽しみもありそうですよね。
だいたい秋から春まで、年中通して行われているので、参加するなら定期的に出られると面白いんだろうな、と思います。
ただ、大磯遠いんだよなあ(笑)
神奈川県民だった頃ならよかったんだけども…
番外編
自転車レースは結構シリーズ戦が多いです。
上にあげた中でも、エンデューロ、ヒルクライム、クリテリウムそれぞれシリーズ戦のものも多くて、年間通して総合ポイントで表彰されたりするのもあったりします。
その中でも、いろんな種類のレースが含まれているのがこれ。
ツールドジャパンと言えば、プロが参加する国際的な大会ですが、こちらは違います。
上にあげたバーニングマンレースや、犬吠埼エンデューロなんかが含まれますが、それ以外にもロングライド大会なんかも含まれる、全国のサイクリングイベントが含まれています。
たくさん参加して、上位に入賞すれば表彰もされるみたいです。
いろんな企画があって飽きなさそうだな、と思いますが、何せ日本全国…
車があって、時間があって、資金があれば試したいなーとは思いますが、なかなか実現しなそうです。
しかし、ツールドニッポンじゃなくても、何か通しでシリーズ戦に参加するというのは、結構楽しいんじゃないかなー、と思う今日この頃。
後記
ちょろちょろっと書くつもりが、書いてみるとすごい分量に…
分割して書いても良かったかなというぐらいの、超大作になってしまった(笑)
レースと言えば、ただひたすらストイックに上位を目指すのも楽しいので、なるべく自分でも入賞できる可能性がありそうな、小さな(身の丈に合った)大会に出るというのが、一番勝負の勘を高められる方法なんじゃないかと思います。
でも、多くの人が集まる、お祭りのような大会というのも賑やかで、それはそれで楽しいものです。
その時々で、自分にとって楽しいと思えるものに参加し続けていきたいですね。
ロードバイクにおける上半身の使い方
ロードバイクを練習し始めて最初は、ペダリングの試行錯誤から始まりました。
本も読んだりしましたが、結局自分でからだの作りを調べて、どのように自転車の上で発揮するかを考えて漕いでいました。
半年ぐらいで、ある程度頭の中の理論と感覚が一致してきたので、ここに書き記しておこうかと思います。
体幹の筋肉が重要だと言われていますし、練習していて確かにそう思いました。
体幹の筋肉を意識するうえで重要なのは、筋肉(骨格筋)の働きには2種類あることを認識しておくことです。
ひとつは、関節を動かす働き。
もうひとつは、外力が関節を動かそうとするのを止める働き。
体を動かすだけではなく、体を止めるための筋肉。拮抗筋といういい方もします。
ロードバイクを乗るとき、これが非常に重要でした。
要所について、へたっぴな絵で説明していきます。
姿勢を保つ(体幹の筋肉全般)
ロードバイクは非常に前傾姿勢になりますが、その体重を支える(体が接触している)のはハンドル、ペダル、サドルの3点になっていて、この体重配分が大切になってきます。
簡単な話ですが、ハンドルをもって体重を手で支えたり、サドルに体重を預けるとペダルにかかる力はその分減ります。
しかしロードバイクは前傾姿勢。
背中(脊椎)は体重がかかっているので曲がろうとします。
その姿勢を保つためには、動き続けるペダルよりも、動かないハンドルかサドルに体重を預けるのが楽ですが、動き続けるペダルのみに体重をかけるためには脚の筋肉だけでなく、前傾姿勢を保てる脊椎周りの筋肉が必要になります。
当然背骨回りなので、曲がろうとする背中を伸ばす脊柱起立筋が重要なのはもちろん、胸郭ー骨盤に挟まれた不安定な腰椎を安定化するための、腹筋群が重要になってきます。
これらで必要になるのがまさに、体幹というやつですね。
プランクという筋トレがおすすめです。まあ調べれば山ほど出てきます。
ときどき続けて、数日で飽きて辞めてしまうのですが、続いている時は自転車にも影響が分かりやすく出ている気がします。
股関節を動かす(腸腰筋、腹直筋)
片足の重さは体重の約18.5%あります。体重60kgならおよそ11kg。
これがペダルを踏むとき踏んでいない側にかかっていると、踏む力が-11kgになるだけでなく、逆側のペダルに-11kgの力がかかり、理想的には-22kgのペダリングロスが生じます。
だから、自転車をこぐときは「踏んでいない側の足」をいかに持ち上げるかが非常に重要になってきます。
ちなみに「引き足」とも呼ばれたりしますが、別にペダルを持ち上げる力をかけるわけではないのでその名称はちょっと違うと思っています。
腹筋運動は腰椎の屈曲運動だけでなく、股関節の屈曲運動時にも筋肉の緊張があります。
腹筋運動の絵をかいたらわかりやすいんじゃないでしょうか。
これって、自転車を漕ぐときに似てませんか?
自転車は片足ずつですが、足を持ち上げる動作には腸腰筋が主体となって働きます。
腸腰筋。聞きなれないですが、ビキニライン?ち○この両脇に走っている筋肉です。
トレーニングは足を持ち上げるスタイルの腹筋がおすすめです。
背筋群(広背筋、脊柱起立筋)
背筋は脊椎を曲げるだけでなく、特に広背筋を中心に「肩を後ろに引く(肩甲骨同士を近づける)」働きをします。
この動きは、大きな加速を得るときに重要になってきます。
肩を後ろに引いて何かを引っ張るとき、反力がかかります。
背筋の筋力測定を考えてもらえればわかりやすいかと思います。
バーを引いたとき、背筋で入れた力の反力は足にかかってきます。
あれ、これも自転車に似ているような?
そう、バーはハンドル、ハンドルを引いた力をペダルに伝えることができるということです。
成人男性の背筋力は140kg程度ですから、背筋を使えば体重に加えて140kgをペダルに乗せられるわけです。
体重60kgなら、背筋を全力で使えれば理想的には200kgの力をペダルにかけられるわけですよね。3倍界王拳!って感じですか。
ただ、このとき膝や股関節が力に負けないように、拮抗筋である足にも大きな負担がかかることから、長時間は使えない力になります。
主に加速の時に使う力です。
さらにこれができてくると、胴体から離れた部分の筋肉も連動させていきます。
肩(肘を後ろに引く力)、腕(肘を曲げる力)を背筋が作り出すハンドルを引く力に乗せることができるようになってくると、更にハンドルを引く力が増してきます。
上半身すべての力を使って加速する。しかし、足にもその分大きな負担がかかるため長時間は使えない。
これがスプリント加速というやつですね。
またこのとき、肩が後ろに(胸が前に)動いてしまうと、せっかく引いた力が逃げてしまいます。このときに必要なのが、拮抗筋としての大胸筋です。
ハンドルを引きながら体が前に出ないように保つ、言い換えればハンドルを引く力をロスなくペダルに伝えるために、大胸筋もとても重要なのです。
腹斜筋(内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋)
腹斜筋は腰(腰椎)の側屈、回転を司ります。
自転車の上では、拮抗筋としてとても重要になってきます。
つまり、これも姿勢を保つ働きです。
ペダルを踏むとき、腰を重心として上半身は「踏んでいない側」に傾こうとします。
これは少し説明しづらいんですが、理系の人はモーメントと言えばわかると思います。
で、上半身が「踏んでいない側」に偏ると、ペダルにかけたいはずの体重が、ペダルから逃げて行ってしまいます。
上半身が逃げる向きと逆側に力をかけるのが、腹斜筋です。
図にしたらこんな感じ。
これができていないと、自転車をこいでいるとき、上半身が左右にゆらゆらします。
後ろから見れば一発で、その人ができているかどうかわかります。
そんなに大きな力でもないので、鍛えなくても意識すればできる程度だとは思いますが。
最後に:大事なこと
大事だと思うのは、これを知ることではなく、これが漕いでるときに「あ、これかあ!」ってわかることだと思います。
知識と感覚がリンクするまで、あれやこれやと試してみるのがいいと思います。
ちなみに自分は、練習で広背筋の使い方がわかった時に感動しました。
感覚を確かめようと、改めて片手運転しながら思いっきりハンドルを引いたら思いっきりハンドルが回って激しく落車しました(笑)
練習の際は気をつけよう。
トランペットを自転車で運ぶ
楽器ケース購入記
クロスバイクを買って、うちから新宿ぐらい(片道20km)までなら自転車の方が早いことが多いです。
自転車に乗りたいのもあるし、交通費が浮くのもあるので、トランペットの練習にも自転車で行くことが多いです。
しかし、普通のトランペットのケースと言えば…
この右側のような感じの、できて片掛けになるわけです。
しかしこれだと、自転車に乗っているときにお腹側に回ってきてしまうし、これはバランス悪い。
そこで、自転車を買った直後に新たに左側のソフトケースを買いました。
フュージョンというイギリスのブランドです。
Premium Trumpetwww.fusion-bags.com
最近は全然日本に入ってきてないみたいですね。
自分が購入した時も、アマゾンとかになくて少し苦労しました。
ネットで購入したので現物は見ないで買ったのですが、これが大正解!
むしろ、自転車で運ぶために開発されたのではないかと思うほどです。
まずはなんといってもリュック部分!
リュックって、見た目と背負い心地は一致しないんですよね。
背負ってみないとわからない。
その点で、この楽器ケースはリュックとして優秀な背負い心地があります。
肩ひもの形状、そしてクッション性。
また、腰部分もバックルで留めることができるので、左右に暴れなくなります。
これが、自転車に乗るときに活躍します。
動いても左右にぶれない楽器ケース。
そして特筆すべきは背中部分!
自転車用バックパックで最も有名な、ドイター(deuter)のバックパックと同様の構造をしています。
背中部分にメッシュが張られており、蒸れないように風通しがよくなっています。
自転車にリュックだと、汗をかいて背中に汗が溜まりがちですが、そこまで考え込まれています。
それから、豊富な収納部分!
前面にある3つのポケットは十分な深さがあり、楽譜ファイルとかも入るサイズではありますが、最前面は加えて小さなポケットがたくさんあります。
財布とか、携帯とか、ペンとか。
普通のカバンとして使えるような機能も持っているため、楽器ケースと普通のカバンを合わせて持つ必要がありません。
自転車に乗るとき、複数のバッグなんて持てないですし、これはありがたい。
ちなみに、一番上の部分にはマウスピース用ポケットもついていて、トランペット用のマウスピースが3本入るようになってます。
当然、楽器ケースとしてメイン部分もしっかり作られています。
付属のクッション性インナーバッグにトランペットを入れたうえで、十分な厚さの外壁構造に包みます。
セミハードとも言っていいぐらいの安心感のあるクッション性のある作りです。
また、このメインポケットは普通のトランペットだけだとそこそこ余裕もあるサイズなので、同時に譜面台も入れてます。
課題があるとすれば、底部分ですかね。
床に置くことは考えてないんだろうなあ。
そこらへんに置いたら傷つきそうだし、立て向きに自立しません(笑)
リュックとしては優秀だけど、縦置きも考えてくれればなおよかった。
それから、見た目以上に軽いです。
背負い心地もいいので、肩への負担が本当に少ない。
さらに、意外と安い。
2万円切る値段で買えました。
他にもリュックタイプの楽器ケースはあると思いますが、ここまでリュックとして完成度の高い楽器ケースは他にないと思います。
「リュック型にひもが付いている」のは「肩に負担なく背負える」とは話が全然違います。
サイズは少し大きめですが、自転車×トランペットはこの一択で間違いなし。
ペダリング効率について考える
自転車、特にロードバイクは舗装された道路をまっすぐ走ることが多いので、ペダルにいかに仕事を伝えるか、ということに腐心します。
要は、進む抵抗をできるだけ減らして、ペダルの推進力をできるだけ増やせば早く走れるわけですね。
それを観測するために、ほとんどの人がサイクルコンピューターを使っています。
速度の情報はもちろん、クランクの回転数、心拍なんかも測って自分と自転車をコントロールしてきます。
ただし、これだけでは「ペダルに効率的に力を加えられているか」までは測定できません。
そこで、それを測るのがペダリングモニター、あるいはパワーメーターというやつです。
例えばペダリングモニターは自転車のクランク部に取り付けて、こんな感じの画面を見ながら走れるようです。
クランクにひずみゲージがついていて、どちら向きにどの程度の力がかかっているかを測定する装置です。
それをみながら、回転の法線方向からどれだけずれているか、を測ることで「ペダリング効率」が測定できるわけです。
速度を見るだけでは、風や路面の影響で早くも遅くもなるし、心拍を見ても体調に左右される。
そういう意味では、純粋な出力という意味でパワー、今何ワット出ているか、という指標は一番環境に左右されない値と言えます。
さらに、それの効率も見られれば、より効率的に自転車に推進力を入力する練習の補助になりやすい、というのがペダリングモニターの売り文句なわけです。
しかし、これがまた高い。
10万円~20万円が相場かなと思います。
欲しい、と思っていたこともありました。
きっとこれがあれば、もっと練習のモチベーションが上がる気がする。
高いワット数を維持することに対する意欲で練習したくなるかも、と。
しかし、最近ではあまりそうは思わなくなってきました。
なぜかというと、ペダリングで測れるものよりももっと重要なことがあるんじゃないかと思ったからです。
ペダリングモニターでは出ない「ペダリング効率」があるんじゃないかと思っています。
それは、筋肉を効率的に使っているか、というパラメーターです。
自転車を漕ぐうえで、どの筋肉を使って漕いでいるか、というのも非常に重要な要素です。
一つの筋肉ばかりに負担がかかると、そこがすぐに音を上げて体に疲労としてフィードバックされます。
疲れにくい、大きい筋肉を中心に、分散して力を発揮できている状態が理想です。
さらに言えば、力をかけている筋肉と逆の働きをする筋肉、拮抗筋がなるべくリラックスしていることも重要な要素だと思います。
全体的に力んでいると、踏む筋肉と上げる筋肉が両方働いていることもあるわけです。
この辺のデータは、ペダリングモニターでは観測できません。
でも、筋肉を効率的に使うことは、クランクに効率的に力を入れるよりも重要な要素なんじゃないかな、と最近思うようになってきました。
だったら筋肉効率とか測る電極を付けて走ればいいのかな。
そういうのあったら面白いなあ。
筋肉の使い方についても、今何となくまとめているので、近いうちに記しておこうと思います。
ロードバイクで勝ちを狙う
ロードバイクを買うときに考えていたのは、真面目な体育会系になることでした。
これまで文化系一本だったので、一生に一度は体育会系にジョブチェンジしておかないとな、と。
で、自分にとって真面目な体育会系とは何かな、と考えてみた。
これまで、音楽をやってきて得られなかった感覚が欲しい、というところから導き出された結論は、「体を使って人との競争に勝つ」ことでした。
俺にとって、音楽は自分との戦いだと思っています。
自分の理想とする演奏を思い描いて、それを極めるために努力する。
これまで、自分とはよく戦ってきたと思います。
甘いこともあるけど、大事な時には頑張れる自分になれている…んじゃないかと思います。
まあ、コンクールという音楽の競争もあるけど、ほとんど出たことないし、嫌いなんです。
音楽を人と争うツールにしたくない。
コンクールは演奏に点数がつけられてそれを競うわけですが、点数は主観的な判断、究極的に言ってしまえば審査員の好みで決まるわけですよ。
「一般的に優れた音楽」はあってもいいとは思いますが、そこに向かっても楽しくないんじゃない?
音楽はもっと自由に自分を表現するものだと思う。
「みんな違って、みんな良い」ってスタンスで、自分に厳しくやるのがいいんじゃないかと思っています。
でも、スポーツはそうはいかないですよね。
タイムか、得点か。
確実に客観的な指標で優劣がつく。
みんな違って、みんなが一次元の指標のもとに並べ替えられる。
そこには、誰かとの上下関係が確実にあります。
そして、その誰かに勝つために知恵と戦略を絞って戦う。
それが自分の得てこなかった感覚だと思いました。
そういう要素が少ないスポーツも多いとは思います。
つまり、誰かとの勝敗よりも、自分との戦いが主眼に置かれるスポーツです。
例えばマラソンとかの陸上競技ね。
マラソンに似ているけれども、ロードバイクはそうじゃない競技が多いです。
ロードバイクは速度が速いため、風の抵抗がマラソンに比べてはるかに大きい。
だから、集団走行という概念が基本的にあり、その中での戦略が大事になってきます。
集団での位置取り、前を先行して集団をコントロールするか、集団の後ろで体力を温存するか。
アタック、集団を抜け出す。ブリッジ、抜け出た人についていく。
自分の得意なフィールドはどこか、相手の苦手なところは。
戦略の中で、相手を倒してみたい。
できれば表彰台にも立ってみたい。
それが、自分の目標です。
ちなみに、球技や格闘技の方がダイレクトに相手と戦えるな…とも自分で思ったんですが。
自転車は一人で練習できるのがポイント高いです。
球技は練習できるシチュエーションが限られていて、今から初めて表彰台を目指すのは難しい。
そういう意味で、時間さえあれば練習できるロードバイクは、大人の趣味にもってこいです。
さあ、自分はどこまで行けるのか。
考えるとわくわくします。
ロングライドと座禅は似ている
サイクリングロード=禅堂
ロングライドで特にサイクリングロードを走っていると、すごく退屈になります。
場合によっては50km以上、変わらない景色の中を走ることになります。
この精神と時の部屋に入ったかのような長い時間は、俺の中では結構有効に使えていると思っています。
一つには、哲学的な考え事。
「宗教とは何か」とか、「なぜ自分は自転車に乗るのか」とか、「自転車に乗り続けているとどうなるのか」とか、「楽器演奏と自転車の相違点」とか、「仕事の進め方」とか考えていたりします。
結構はかどります。
もう一つが、無心になる事です。
主にペダリングについてずっと考えることにしているのですが、あまり細かいことは考えず、ただただクランクを回すことだけを考えて自転車を漕ぎます。
そうすると、途中で無心でひたすら漕いでいる状態になる事があります。
特に上に書いたような考え事とか、「疲れた」とか「いつまで走るのかな」なんてのさえ思い浮かばない時間です。
これが、とても座禅に似ていると思うのです。
俺は中高と某仏教系の学校に通っていましたが、そこでは座禅の授業もありました。
禅堂(座禅するためだけの部屋)で座禅をしている間は、無心になる時間を一瞬でもいいから作れ、と言われます。
高校生の頃はよくわからなかったので、ほとんどは頭の中で音楽をかけていましたが。
時々気が向いて「無心の時間」を作ろうとすると、これがまた難しい。
「無心にならないと」とか、「うーん」とか、そんなよくわからんことを頭の中で考えてしまって、「何も考えていない状態」は一瞬しかなる事ができませんでした。
只管打坐
他の宗派をよく知りませんが、中高の宗派だった曹洞宗には只管打坐(しかんたざ)という言葉があります。
漢文的に解釈すると、ただ只管(ひたすら)に坐禅に打ちこむ、というところでしょうか。
だからなんだよ、って感じですが、これこそが座禅の本質なんですね。
「無我の境地」を目指すわけです。
座るために座る、自分が座禅そのものになる、俗世から離れる、とかいろんな言葉にできますかね。個人的には「ただひたすらに」という響きが好きです。
で、自転車に話を戻すと、特にサイクリングロードで自転車を漕いでいるとき、無心になる事があります。
その時、考え事は全くせず、ただひたすらに漕ぐために漕いでいます。
自分がペダリングそのものになっているというか、体も感覚も自分のものでないような感じがしてくるというか。
体が痛かったりするのも忘れて、意外なほど速いスピードが出ていたりします。
名づけるなら、只管打坐をもじって只管打漕というところでしょうか。
これが意外とできた後に達成感を感じます。
ああ、没頭したなあ。みたいな。
只管打漕がたどり着くところ
座禅や自転車の上でその状態になっているとき、自分はどうなっているのか。
それはすなわち、無意識の集中状態だと思います。
このレベルを極めていくと、スポーツでは「ゾーン」、仏教では「無我の境地」という状態になるんじゃないかと思っています。
ちなみにゾーンとは、ネットで調べると「超集中状態」とあります。
試合中とかに「集中だ!」って思っているときは、まだ集中しきれていないわけです。
もっとその先の世界では雑念はすべて消え、時間の感覚があいまいになって、無意識に体が動き、高いパフォーマンスが出せる状態になってきます。
「無我夢中」「火事場の馬鹿力」というのもかなり近い概念かと思います。
ちなみにプロのスポーツ選手は、この無意識の状態に意識的に入れるそうです。
それを引き出すトリガーとしてよく言われるのが、「ルーティーン」ってやつですね。
いつもと同じ動作をすることで、ゾーンへと自分を誘導する。すると、最大限のパフォーマンスが出せるというものです。
意外と音楽でもあるものです。
特に、吹奏楽の演奏会で何度かなったことがあります。
緊張するソロのシーン、演奏会のクライマックスのシーン。
一瞬が長時間に引き伸ばされて、感覚が延長されて周りの情報がたくさん入ってくるような状態。
周りで誰がどんな音を出していて、ホールの向こうにいるお客さんの顔が判って、隣で吹いている人が次にどんな息を吸うかわかる。そんな時間です。
「全能感」や「場の支配感」にも近いものを感じますが、これを感じるととても多幸感や達成感を感じることができます。
また、受験勉強の時にも時々なる事がありました。
割と勉強中にゾーンを(それと意識していなくても)感じる人は多いと思いますが、集中しすぎて、聞いていたはずの音楽もいつの間にか終わっていたり、あっという間に時間が過ぎているような感覚です。
テストの時なんかは割と入りやすいですよね。
この状態に自分で入れるようにするのは、いろいろなところで役に立つと思います。
例えばレースでもゾーンに入れれば、いつも以上の力で走れると思います。
仕事でも、勉強でも、音楽でも。ここぞというときに使える武器に持っておけたらいいなと思うのです。
そのための、只管打漕の練習。
自転車は没頭するのに結構向いているんじゃないかと思っています。