隆の導火線

隆の導火線

ほとんどトランペットかロードバイク、料理の話。

ペダリング効率について考える

自転車、特にロードバイクは舗装された道路をまっすぐ走ることが多いので、ペダルにいかに仕事を伝えるか、ということに腐心します。

要は、進む抵抗をできるだけ減らして、ペダルの推進力をできるだけ増やせば早く走れるわけですね。

 

それを観測するために、ほとんどの人がサイクルコンピューターを使っています。

速度の情報はもちろん、クランクの回転数、心拍なんかも測って自分と自転車をコントロールしてきます。

 

ただし、これだけでは「ペダルに効率的に力を加えられているか」までは測定できません。 

 

そこで、それを測るのがペダリングモニター、あるいはパワーメーターというやつです。

例えばペダリングモニターは自転車のクランク部に取り付けて、こんな感じの画面を見ながら走れるようです。

 

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出典:パイオニアサイクルスポーツ | ペダリングモニターシステムとは? | パイオニア パワーメーター

 

クランクにひずみゲージがついていて、どちら向きにどの程度の力がかかっているかを測定する装置です。

それをみながら、回転の法線方向からどれだけずれているか、を測ることで「ペダリング効率」が測定できるわけです。

 

速度を見るだけでは、風や路面の影響で早くも遅くもなるし、心拍を見ても体調に左右される。

そういう意味では、純粋な出力という意味でパワー、今何ワット出ているか、という指標は一番環境に左右されない値と言えます。

さらに、それの効率も見られれば、より効率的に自転車に推進力を入力する練習の補助になりやすい、というのがペダリングモニターの売り文句なわけです。

 

しかし、これがまた高い。

10万円~20万円が相場かなと思います。

 

欲しい、と思っていたこともありました。

きっとこれがあれば、もっと練習のモチベーションが上がる気がする。

高いワット数を維持することに対する意欲で練習したくなるかも、と。

 

しかし、最近ではあまりそうは思わなくなってきました。

なぜかというと、ペダリングで測れるものよりももっと重要なことがあるんじゃないかと思ったからです。

 

ペダリングモニターでは出ない「ペダリング効率」があるんじゃないかと思っています。

それは、筋肉を効率的に使っているか、というパラメーターです。

 

自転車を漕ぐうえで、どの筋肉を使って漕いでいるか、というのも非常に重要な要素です。

一つの筋肉ばかりに負担がかかると、そこがすぐに音を上げて体に疲労としてフィードバックされます。

疲れにくい、大きい筋肉を中心に、分散して力を発揮できている状態が理想です。

さらに言えば、力をかけている筋肉と逆の働きをする筋肉、拮抗筋がなるべくリラックスしていることも重要な要素だと思います。

全体的に力んでいると、踏む筋肉と上げる筋肉が両方働いていることもあるわけです。

 

この辺のデータは、ペダリングモニターでは観測できません。

でも、筋肉を効率的に使うことは、クランクに効率的に力を入れるよりも重要な要素なんじゃないかな、と最近思うようになってきました。

 

だったら筋肉効率とか測る電極を付けて走ればいいのかな。

そういうのあったら面白いなあ。

 

筋肉の使い方についても、今何となくまとめているので、近いうちに記しておこうと思います。

ROCK IN JAPAN 2016

人生初フェス

 

来る8月13日、ロッキンジャパンに行ってきました。

8月6、7日と13、14日の4日間開催で、合計25万人程度の観客数。

動員数にあっては日本最大の音楽フェスになります。

 

前回バック・トゥ・ザ・フューチャーに誘ってくれた友人、シオミ君に誘われて行ってきました。

ちなみにシオミ君の一押しアイドル「でんぱ組.inc」が出るというのが一番の理由だったそうですが、フェス自体興味があり行ったことがなかったので参加してきました。

 

ちなみにでんぱ組.inc清竜人が曲を提供していることもあり、いままでも興味があって聞いていたので俺としても楽しみにしているところではあります。

 

でんぱ組.inc以外は誰が出るのがよく知らないまま、とりあえず行くことにしました。

1日、朝から夜まで、疲れると思うけど雰囲気を楽しもう。

 

フェス会場に向かう

 

場所は「ひたち海浜公園」、勝田からバスで20分ほどになります。

その勝田というと、常磐線で上野から2時間程度のところにある田舎の駅になりますが、当日は朝一で勝田に向かいました。

 

常磐線の、朝一の、下り電車。

ゴルフで使ったことがありますが、車両に片手で数えられるぐらいのまばらな乗車率が常というところです。

しかし、当日はフェスに向かう人多数。4日で25万人なら、1日当たり6万人。

車で行く人も多いですが、電車もかなり多い。

全く座れない、満員電車に2時間揺られて勝田につきました。

 

そして勝田駅に着くと、今度はまた凄い行列。

バス待ちの列です。

しかも、バスのチケット待ちが100人ぐらい、バス待ちはたぶんもっとたくさん。

茨城交通が臨時便で全力ピストン輸送しているみたいですが、1時間は待ちそう。

 

しかしプランニングにかけては余念のないシオミ君の采配でタクシーを選択。

タクシーも30人ぐらい並んでましたが、タクシー会社も全力ピストン中のためすぐに乗れました。

そして乗ること20分。2,000円ぐらいでひたち海浜公園につきました。

 

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爽やかな天気!そしてたくさんの人!

チケットをリストバンドと交換してもらい、いざ公園に入ります。

 

公園内には2つの大ステージと、2つの中ステージ、3つの小ステージがあります。

それから、出店がたくさん集まるスペースが2つ、土日で宿泊する人用のテントスペースがたくさんありました。

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まずは、最大規模のグラス・ステージへ向かいます。

 

ゴールデンボンバー

最初に観たのはこれ!

よかった~知ってるので(笑)

 

…いやいや、ていうか1曲しか知らないし。

しかも、フェスって生演奏以外はNGじゃなかったの?

 

まあ、細かいことは気にしない。

 

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1 ultra soul
2 ローラの傷だらけ
3 レッツゴーKY
4 抱きしめてシュヴァルツ
5 トラウマキャバ嬢
6 デスメンタル
7 ICE BOX
8 Please!×3
9 ✝ザ・V系っぽい曲✝
10 女々しくて

 

1曲目はまさかのB'zカバー(笑)

そこからは、かなり演出盛りだくさんで笑わせてくれました。

ギター喜屋武の納豆ご飯食いとか(こぼしまくってたけどステージ大丈夫か?)、ドラム樽美酒のビキニパンツ一丁ケツ丸出しとか…

演奏じゃないね。でももともと演奏してないしね(笑)

 

演奏していないだけに、ステージづくりというものをよく考えたいいパフォーマンスだと思います。

1バンド目ってのもいいよね(笑)

 

しかしグラスステージ広かった…

このステージだけで東京ドーム4個分、4万人収容とのことです。

後ろあたりの人口密度低めのところで盛り上がっていましたが、写真からもわかるようにステージ近くはとんでもないことになってそうでした。

 

ヒステリックパニック

 続いてそのすぐ近く、屋根のあるバズステージへ。

混雑していて屋根の中には入れなかったので、少し離れたところから聞きます。

 

1 シンデレラ・シンドローム

2 しぐなる
3 憂&哀
4 ライジングさん
5 Purple Haze
6 ねこ地獄
7 うそつき 

 

やたら勢いのあるシャウト+メタル系のバンドでした。

しかし、なんか異質。

 

高音のシャウトが聞こえてくると思ったら、緑髪の太っちょのギタリストだし、時々聞きとれる歌詞がなんかおかしい。

調べてみても、やっぱりおかしい。

こいつらオタクなんかいな。

 

ちょっと興味でたんで、今度聞いてみようかな。

 

BLUE ENCOUNT

昼めし食って、今度はレイクステージへ移動。

ご飯は写真撮らなかったですが、フェス飯と言われるぐらい充実した店数で、選ぶのに困らなかったです。 

 

来るでんぱ組の前から、一応同じステージにいておこう、というノリだったんですが、めちゃくちゃレイクステージ混んでました。

入場規制がかかっていたようですね。

 

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1 DAY×DAY
2 THANKS
3 ロストジンクス
4 LIVER
5 NEVER ENDING STORY
6 だいじょうぶ
7 もっと光を

 

BLUE ENCOUNT(ブルエン)も知らなかったんですが、聞く限りではコテコテのロキノン系。

中高生が好んで聞きそうだなあ、って感じの曲です。バンプオブチキンとかそれ系ね。 

コテコテですが、なかなかいいですね。

 

MCも中学3年生が精いっぱい格好つけたようなノリので、聞いていて恥ずかしくなりました。

「今日は死んでもいいと思ってる。お前らと一緒でよかったぜ!」みたいな。

ネタなのかマジなのかはよくわかんね。

 

それから、全員でタオルを回したり、拳を上げるのは圧巻でした。

ちょっと高いところから見ていたんですが、全体が生き物のようにうごめいている感じです。生き物ですけど。

 

ただ、動いているときは一体感があるんですが、「みんな歌って!」とヴォーカルが歌うのをやめてこっちにマイクを向けた瞬間、ちょっと静かになります(笑)

やっぱりみんなよく曲を知らなくて歌えないんだね。

俺もそうだけど、フェスで初めて曲聞いたよ、って人も多いんだと思います。

 

でんぱ組.inc

続いて同じステージで待望のでんぱ組.incのライブです。

場所をセンターに、少し前よりに移動。 

 

シオミ君(えいたそ(黄)推し)は本番用の服装で、シャツとか小物が黄色くなってました。

 

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1 破!to the Future
2 Future Diver
3 でんぱれーどJAPAN
4 NEO JAPONISM
5 おつかれサマー!
6 ファンファーレは僕らのために
7 でんでんぱっしょん

 

そしてまさかの、バックも生演奏!

EDMというか、打ち込み系で音数が多い楽曲が多いイメージですが、これを生でやるとわ… 

 

ギター、ベース、キーボ、ドラムの他に、パーカッション、ヴァイオリン、トランペット、サックス。

パーカッションが凄い量!

 

演奏は期待どおりでしたが、やはりアイドル。

観客のオタ芸、ミックスが凄かったです(自分もやったけど…)

 

全体が同じ動きや発声をすることによる、一体感。

他のバンドに比べて、複雑な動きの時の一体感が大きかったように感じました。

 

それから、はじめてのでんぱ組ライブ。

生演奏とは驚きでしたが、曲自体は打ち込み曲。

全く違和感なく、「ライブ感」が増したパフォーマンスとして楽しむことができました。

 

フジファブリック

続けて同じステージで、フジファブリック

数回聞いたことがある程度で、歌えるほどではない、程度の知識。 

 

1 Surfer King
2 夜明けのBEAT
3 バタアシParty night
4 Green Bird
5 Suger!
6 虹
7 若者のすべて

 

これも素晴らしかった。

他のバンドと違う、圧倒的な落ち着き感。

はっちゃる系ではないバンドですが、堂々とした風格がありました。

最後の「若者のすべて」なんかは、季節感と、夕暮れの雰囲気が楽曲とベストマッチで特に素晴らしかったです。

 

そしてやっぱり、ライブで聴くとCDで聴くより良く感じちゃうんですよねえ。

集中して聴くからでしょうか。場の雰囲気感でしょうか。

なんだろう、もっと聴いてみたくなるんですよね。

 

終わった後もぬかりなく 

 フジファブリックが終わると、辺りはしっかり夕方に。

少し小腹が空いたので、フェス飯の軽食を買って完走を言い合います。

 

グラスステージでは、最後にイエモンの演奏がありましたが、正直それを観てからだと帰りが激込み必至。

ということで、ここもシオミ君の采配で早ぬけすることに。

 

しかし、既にバスは混んでいる、とのことでタクシーで駅まで戻りました。

タクシー乗り場は出口から徒歩5分ぐらいと遠かったですが、行列もなく乗って帰る事が出来ました。

 

どうやら、バス・タクシーともにピストン輸送をしまくっているせいで、公園に来るまでの道がめちゃくちゃ混雑しているそうです。

バスも、タクシーも、駅に行ったらなかなか戻ってこれないそうで、タクシーに至っては遠回りを強いられるそうです。

タクシー運転者のおすすめでは、混雑がなくなる程度に少し駅方面に歩いたところでタクシーを捕まえるのがベスト、とのこと。

そりゃあ、タクシーの運転手も公演渋滞に巻き込まれる前に客捕まえたいもんね。

 

ここまでもシオミ君は神懸った段取りを見せてくれましたが、更に。

駅に着くと、予約していた居酒屋で少し余韻に浸り。

事前に予約していた特急(指定席)で帰ることができました。

 

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 フェスが終わった後、1時間待って満員のバスに乗り、電車が来るまで混雑した駅で待ち、満員電車で2時間立って帰る。

それがですよ。

フェスが終わった後、全く待たずにタクシーで駅に行き、電車が来るまで居酒屋でゆっくりし、指定席で1時間半寝て帰る。

すげえ。

戦略、段取りってすごく大事ですね。

 

全体的な感想

普通のライブとは違う空気感で新鮮でした。

総じてまったりしています。

 

テントを張ってのんびりしている人もいれば、ステージの後ろの方で座ってみている人もいます。

もちろん、前で盛り上がっている人もいますけどね。

 

それから、いろんなアーティストが出ているせいか、知らなくても盛り上がれるような環境がある。

そもそも出演者もそれを意識したセットリスト、MCにしているし、観客全体のノリも緩い感じ。

 

ライブ全体で13,000円と、ライブとしては高額の部類に入ると思いますが、名だたるアーティストが集まるところで一日中楽しめると思えばかなりリーズナブルでしょう。

今まで知らなかったアーティストとの出会いも望めると思います。

 

来年は都市型フェスとかも行ってみようかな。

おすすめ調理器具シリーズ

料理を初めて、いろいろとのめりこんでいる話です。

 

食材もスパイスやら生ハムやらいろいろ買っていますが、調理器具も結構充実しています。

こんなのも持ってるの!?と周りの人に言われたりしますし、使用頻度が少ないものもありますが、今まで自分で使って良いと思ったものをまとめようと思います。

 

いくつかあるとは思うので、一応シリーズ第一弾ということで。

気が向いたら続けます。

 

第一弾:バーナー

 

いつだったか忘れましたが、居酒屋で炙り〆鯖を食べて感動しました。

 

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引用元:炙り〆鯖 - フードプロデューサーhayashi(林勝)はやしまさる

 

なんだこれ…

香ばしくて、皮の油が少しとろけて、香りが強くなって断然うまい!

 

しかもこのときは、店員さんが席に持ってきたときに目の前で炙ってくれたんですね。

 

イワタニ クッキングバーナー CJ CB-TC-CJ

イワタニ クッキングバーナー CJ CB-TC-CJ

 

 

あれ、意外と安い…?

もうAmazonで即購入ですよ。

 

家に帰って、やっすいノルウェー産塩サバを買ってきて、酢に塩とか砂糖とか溶かしたやつに浸けて〆鯖を作って待つこと1日。

すぐにバーナーが届きました。

店にあるのと同じような炙り〆鯖が、簡単に作れました。

 

他にも、だいたいつまみ系も炙れば香ばしくなっておいしくなることもわかりました。

チーズとか牛タンとかね。

とりあえず燃えない程度に炙っとけ、的な。

 

最近は、焼きみそごはんがとても良いです。

 

甘辛でおいしい、新潟名物の神楽南蛮味噌を茶碗のご飯に塗りたくり、この表面を炙ります。

 

焼きみそおにぎり風に!

これはうまい!

 

おすすめです。

バーベキューにもっていけば、火付けのヒーローになれるかも…?

トランペットのマウスピース遍歴を振り返る

先日、トランペットとコルネットのマウスピースを買いました。

(たぶん)11本目にあたるマウスピースですが、こうなった経緯について少し振り返ってみようと思います。

 

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Bach 7C(13歳~)

誰でも最初に渡されるマウスピースです。

なんの疑問も持たない頃に吹いていたもので、Bachの中でもオールラウンダーモデルとして位置付けられているものです。

 

Bach 5C(14歳~)

吹奏楽部で楽器を吹いていると、ステップアップと称して重く、大きくなっていくのは往々にあることです。

木管楽器ならリードを硬く、金管楽器ならリム径を大きく、という具合に。

 

俺もその一人でした。

そろそろ7Cの次のステップ、ということで3Cと5Cを吹き比べて、差の少ない5Cを選びました。

 

Bach 3C(15歳~)

そして次のステップ。

もっと豊かな音が欲しい、良く鳴る大きなカップのマウスピース。

大辛のラーメンを制覇したら次は激辛を食べたくなるようなもの。

え、違う?

まあそんな感じで、このときは迷いなく3Cだけで5本ぐらい用意してもらって、違うような違わないような個体差の中から1本を選びました。

 

Bachメガトーン 1D(16歳~)

中学生から高校生になり、だんだん楽器が吹けるようになってくると、トランペットあるあるとしては高い音に憧れるようになります。

 

で、浅いマウスピースが気になってくる。

しかし浅いマウスピースはどうにも音が薄く、(吹奏楽的には)いい音色とはいい難い。

だから径がさらに大きい最大の1番で、浅いDカップを。

そしてメガトーンはバックボア(細い部分)も太いため、ものすごくたくさんの息が入ります。

 

高い音が出るのに、息が詰まらずたくさん入る!と感動し、これを買いました。

しかし、すぐに後悔して数か月で買い替えることになります。

 

ここが自分のマウスピース選びの折り返し地点。

ここまでは大きく、豊かに、散らかる方向に行ってたのが、ここからは小さくまとまる方向にシフトしていきます。

 

Bach 1 1/4C(16歳~)

メガトーン1Dを試奏していた時はあんなに良かったのに、いざ使っているとすごくいまいちでした。

リムが薄いうえに径が大きすぎて、すぐにバテる。

バックボアが太すぎて、音が開き汚くまとまらない。

 

試奏程度の味見ではよくわからない、ということが身に染みてわかりました。

 

そこで、リム径を小さくしてカップを深くした1 1/4Cにしました。

あとから知りましたが、結構オケなんかじゃ好んで使われるマウスピースだそうです。

Bach 1Cや1 1/2Cよりも落ち着いた音色があって、他のトランぺッターと合わせやすいことから選びました。

しかし、落ち着いていながらもかなり明るい音が出ます。3Cより明るい音になっているけれども、1Cほど暴れることがない、コントローラブルなマウスピースでした。

 

Bach 2C(GP)(19歳~)

大学に入って吹奏楽サークルに入ると、高校の時と雰囲気が違うことに気が付きます。

男女いるからか、全体の雰囲気かはわかりませんが、高校の時と比較して大学の方が音が良く混ざっています。悪く言えば個性や主張が弱い。

 

そんな環境の中では、1 1/4Cは少し浮く、という認識になってきたため、更におとなしい方向にもっていくことにしました。

ここで選んだBach 2Cは、まさに3Cと1 1/4Cの間という感じ。明るすぎず、明るくなさすぎず。

そしてこのときは金メッキ(ゴールドプレート、GP)も比較してみたんですが、GPの方が明るさを保ったまま、まろやかさが足された感じ。

これだ!と思って、2Cを即買いしました。

 

自分にとっては非常にいいマウスピースでした。

10年使ったし、先日別のを買ったけど、ソロとかオケなら今でも2Cを使いたいですね。

 

Bach 5C(29歳~)

そして先日買ったのが5C。

中学生の時に買ったはずなんですが、全く見当たらず結局新しく購入しました。

 

今ではOBバンドが吹奏楽の主戦場ですが、更にみんなが落ち着いた(体力が落ちた?)気がします。

なんか、2Cでも浮いているような気がする…

 

また、自分の価値観が変わったのも大きいです。

 

これまでは、自分らしい、トランペットらしい音色を第一に考えていました。

空高くからどこまでも遠くへ鳴り響く輝かしい音色。イメージはオレンジ~黄色~銀色。

全ての楽器の一段上にいるような、主人公的な、支配的な、そんなイメージでした。

 

それが最近では、音色の溶け込みへの重視が年々強くなっているように感じています。

明るさを残しつつ、まろやかでいて耳触りのいい音色。

力強く芯のある、気高いファンファーレと、女性の指のようなしなやかさを使い分けたい。

 

そう思って、もっとまろやかな音色を出せるマウスピースを考えました。

 

やはり小さいリム径。

3CはUカップのキャラクターが強く、どうしても底抜けの明るさが2Cと近いものを感じさせました。

 

その点5C。

まろやかさが足されつつも、明るさが残る、しなやかな音色になりました。

しかも、リム径が小さい分、体力も長持ちしやすい。

2Cと比較して、音量、高い音の出やすさ、跳躍のコントロール性は犠牲になりましたが、正直今の自分にはそこは少し余分に持っていると思っていたので、少しぐらいの犠牲は構いませんでした。

 

思えば、これまでオールラウンダーと口酸っぱく書いてきた割に、結構オケよりなマウスピースを使っていたと思います。

より吹奏楽らしいオールラウンダーな、バランスの取れた音に近づいたんじゃないでしょうか。

明るさは少し抑えて、大人な音になったと思います。

 

他にもトランペットやコルネットのマウスピースはいくつか持っているので、またまとめてみようと思います。

そんなに趣味ばっかりやって、休日疲れないの?

社会人になってからは、周りの人から趣味人間と言われます。

自分でもそう思います。

 

休日はだいたい数か月先までほとんど埋まっているし、残りもなんだかんだ活動的に生きてます。

日曜日は飲み会多いし、月曜日の午前中は仕事が(二日酔いで)しんどいことが多々あります。

 

これをいうとですね、周りの人に良く聞かれるわけですよ。

 

「そんなに趣味ばっかりやって、休日疲れないの?」と。

 

休日は疲れますよ。

で、平日に回復するんじゃないですか。

また休日に遊ぶためにね。

だから、金曜日が一番元気に仕事してます。

 

これ、趣味を精一杯やっている人には理解してもらいやすいです。

 

休日のために平日があり、平日のために休日がある。

趣味のために仕事をして、仕事のために趣味をする。

 

 

仕事しかしてない人にはわからんだろうなあ。

ワーク・ライフ・バランスってやつですよ。

 

体が疲れる休日でも、リフレッシュしてやる気が出れば、平日も頑張れるというものです。

楽しい土日のためならば、平日頑張る気になるというものです。

 

人生を楽しむためには、仕事も趣味も、どっちも大事だと思います。

…そう考えると、趣味を仕事にした人はどう考えているのか聞いてみたくなりますね。

ロードバイクで勝ちを狙う

ロードバイクを買うときに考えていたのは、真面目な体育会系になることでした。

これまで文化系一本だったので、一生に一度は体育会系にジョブチェンジしておかないとな、と。

 

で、自分にとって真面目な体育会系とは何かな、と考えてみた。 

これまで、音楽をやってきて得られなかった感覚が欲しい、というところから導き出された結論は、「体を使って人との競争に勝つ」ことでした。

 

俺にとって、音楽は自分との戦いだと思っています。

自分の理想とする演奏を思い描いて、それを極めるために努力する。

これまで、自分とはよく戦ってきたと思います。

甘いこともあるけど、大事な時には頑張れる自分になれている…んじゃないかと思います。

 

まあ、コンクールという音楽の競争もあるけど、ほとんど出たことないし、嫌いなんです。

音楽を人と争うツールにしたくない。

コンクールは演奏に点数がつけられてそれを競うわけですが、点数は主観的な判断、究極的に言ってしまえば審査員の好みで決まるわけですよ。

「一般的に優れた音楽」はあってもいいとは思いますが、そこに向かっても楽しくないんじゃない?

音楽はもっと自由に自分を表現するものだと思う。

「みんな違って、みんな良い」ってスタンスで、自分に厳しくやるのがいいんじゃないかと思っています。

 

でも、スポーツはそうはいかないですよね。

タイムか、得点か。

確実に客観的な指標で優劣がつく。

みんな違って、みんなが一次元の指標のもとに並べ替えられる。

 

そこには、誰かとの上下関係が確実にあります。

そして、その誰かに勝つために知恵と戦略を絞って戦う。

それが自分の得てこなかった感覚だと思いました。

 

そういう要素が少ないスポーツも多いとは思います。

つまり、誰かとの勝敗よりも、自分との戦いが主眼に置かれるスポーツです。

例えばマラソンとかの陸上競技ね。

 

マラソンに似ているけれども、ロードバイクはそうじゃない競技が多いです。

ロードバイクは速度が速いため、風の抵抗がマラソンに比べてはるかに大きい。

だから、集団走行という概念が基本的にあり、その中での戦略が大事になってきます。

 

集団での位置取り、前を先行して集団をコントロールするか、集団の後ろで体力を温存するか。

アタック、集団を抜け出す。ブリッジ、抜け出た人についていく。

自分の得意なフィールドはどこか、相手の苦手なところは。

 

戦略の中で、相手を倒してみたい。

できれば表彰台にも立ってみたい。

 

それが、自分の目標です。

 

 

ちなみに、球技や格闘技の方がダイレクトに相手と戦えるな…とも自分で思ったんですが。

自転車は一人で練習できるのがポイント高いです。

球技は練習できるシチュエーションが限られていて、今から初めて表彰台を目指すのは難しい。

 

そういう意味で、時間さえあれば練習できるロードバイクは、大人の趣味にもってこいです。

 

さあ、自分はどこまで行けるのか。

考えるとわくわくします。

ロングライドと座禅は似ている

サイクリングロード=禅堂

ロングライドで特にサイクリングロードを走っていると、すごく退屈になります。

場合によっては50km以上、変わらない景色の中を走ることになります。

この精神と時の部屋に入ったかのような長い時間は、俺の中では結構有効に使えていると思っています。

 

一つには、哲学的な考え事。

「宗教とは何か」とか、「なぜ自分は自転車に乗るのか」とか、「自転車に乗り続けているとどうなるのか」とか、「楽器演奏と自転車の相違点」とか、「仕事の進め方」とか考えていたりします。

結構はかどります。

 

もう一つが、無心になる事です。

主にペダリングについてずっと考えることにしているのですが、あまり細かいことは考えず、ただただクランクを回すことだけを考えて自転車を漕ぎます。

そうすると、途中で無心でひたすら漕いでいる状態になる事があります。

特に上に書いたような考え事とか、「疲れた」とか「いつまで走るのかな」なんてのさえ思い浮かばない時間です。

 

これが、とても座禅に似ていると思うのです。

俺は中高と某仏教系の学校に通っていましたが、そこでは座禅の授業もありました。

 

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禅堂(座禅するためだけの部屋)で座禅をしている間は、無心になる時間を一瞬でもいいから作れ、と言われます。

高校生の頃はよくわからなかったので、ほとんどは頭の中で音楽をかけていましたが。

時々気が向いて「無心の時間」を作ろうとすると、これがまた難しい。

「無心にならないと」とか、「うーん」とか、そんなよくわからんことを頭の中で考えてしまって、「何も考えていない状態」は一瞬しかなる事ができませんでした。

 

只管打坐

他の宗派をよく知りませんが、中高の宗派だった曹洞宗には只管打坐(しかんたざ)という言葉があります。

漢文的に解釈すると、ただ只管(ひたすら)に坐禅に打ちこむ、というところでしょうか。

 

だからなんだよ、って感じですが、これこそが座禅の本質なんですね。

「無我の境地」を目指すわけです。

座るために座る、自分が座禅そのものになる、俗世から離れる、とかいろんな言葉にできますかね。個人的には「ただひたすらに」という響きが好きです。

 

で、自転車に話を戻すと、特にサイクリングロードで自転車を漕いでいるとき、無心になる事があります。

その時、考え事は全くせず、ただひたすらに漕ぐために漕いでいます。

自分がペダリングそのものになっているというか、体も感覚も自分のものでないような感じがしてくるというか。

体が痛かったりするのも忘れて、意外なほど速いスピードが出ていたりします。

 

名づけるなら、只管打坐をもじって只管打漕というところでしょうか。

これが意外とできた後に達成感を感じます。

ああ、没頭したなあ。みたいな。

 

只管打漕がたどり着くところ

座禅や自転車の上でその状態になっているとき、自分はどうなっているのか。

それはすなわち、無意識の集中状態だと思います。

 

このレベルを極めていくと、スポーツでは「ゾーン」、仏教では「無我の境地」という状態になるんじゃないかと思っています。

 

ちなみにゾーンとは、ネットで調べると「超集中状態」とあります。

試合中とかに「集中だ!」って思っているときは、まだ集中しきれていないわけです。

もっとその先の世界では雑念はすべて消え、時間の感覚があいまいになって、無意識に体が動き、高いパフォーマンスが出せる状態になってきます。

「無我夢中」「火事場の馬鹿力」というのもかなり近い概念かと思います。

 

ちなみにプロのスポーツ選手は、この無意識の状態に意識的に入れるそうです。

それを引き出すトリガーとしてよく言われるのが、「ルーティーン」ってやつですね。

いつもと同じ動作をすることで、ゾーンへと自分を誘導する。すると、最大限のパフォーマンスが出せるというものです。

 

意外と音楽でもあるものです。

特に、吹奏楽の演奏会で何度かなったことがあります。

緊張するソロのシーン、演奏会のクライマックスのシーン。

一瞬が長時間に引き伸ばされて、感覚が延長されて周りの情報がたくさん入ってくるような状態。

周りで誰がどんな音を出していて、ホールの向こうにいるお客さんの顔が判って、隣で吹いている人が次にどんな息を吸うかわかる。そんな時間です。

「全能感」や「場の支配感」にも近いものを感じますが、これを感じるととても多幸感や達成感を感じることができます。

 

また、受験勉強の時にも時々なる事がありました。

割と勉強中にゾーンを(それと意識していなくても)感じる人は多いと思いますが、集中しすぎて、聞いていたはずの音楽もいつの間にか終わっていたり、あっという間に時間が過ぎているような感覚です。

テストの時なんかは割と入りやすいですよね。

 

この状態に自分で入れるようにするのは、いろいろなところで役に立つと思います。

例えばレースでもゾーンに入れれば、いつも以上の力で走れると思います。

仕事でも、勉強でも、音楽でも。ここぞというときに使える武器に持っておけたらいいなと思うのです。

 

そのための、只管打漕の練習。

自転車は没頭するのに結構向いているんじゃないかと思っています。